宮澤賢治、風の世界

宮澤賢治の作品を彩る言葉と風を追って宮澤賢治の世界を訪ねよう。 賢治は風という言葉に何を託したか。風を描くためにどんな言葉を選んだか。 賢治は何を求めて風の中に身を置いたのだろう。 そこに少しでも近づきたくてページを埋めていく。
 
永野川2017年12月上旬
ビギナー探鳥会のお知らせ
日時:12月23日(土)
集合場所:永野川緑地公園西駐車場
日程:受け付け開始8:40 説明と注意9:00 バードウォッチング
  9:10〜  鳥合わせ10:40 解散11:00
持ち物 :雨具、筆記用具、あれば双眼鏡・図鑑
雨天中止  申込不要
問い合わせ 日本野鳥の会栃木 рO28−625−4051  火・木・金9時〜16時
Eメールwbsj-tochigi@nifty.com

 
 早朝は濃霧で、出かけるのは危ぶまれました。少しずつ晴れそうでもありましたが、気温がとても低く、空気に氷の粒がある感じでした。それで少し遅めの10:00出発になりました。
 二杉橋から睦橋までの河川敷で、イカルチドリ2羽が追いかけるように走り回っていました。その他にもう1羽が歩いていました。イソシギも2羽流れを下っていきました。
 ハクセキレイが4羽、セグロセキレイが6羽、キセキレイも1羽、中州も出来、条件が整ったのでしょう。川岸のブッシュでは、ウグイスの地鳴きが2カ所で聞こえました。
 今日のトピックスは ケリ:11月上旬に15羽の群れを見かけた後、全く会えませんでしたが、赤津川岸の休耕田の草に隠れるようにしていた1羽を見つけました。今後を期待します。
 カケス:大砂橋近くの植林された杉の林にカケスの声が響いていました。疎林なので見えるかと思って待ったのですが、現れず声だけが続いていました。今後に期待出来そうです。
 シメ・ジョウビタキ:大岩橋河川敷林で1羽ずつ。シメが少ない日です。
 ダイサギ:今日もダイサギが大変多く、睦橋近くに5羽、上人橋近くで別の群れ11羽、調整池に4羽に会いました。その後滝沢ハムの調整池に21羽いました。これは、もしかすると今まで見たものが集まったのか、とも思いましたが、全部別個体ならば、赤津川の3羽を加えれば43羽になります。
 アオサギ:高橋付近の民家の屋敷林の大木の頂上に1羽が留まっていました。ふと営巣地を思い出しました。でもここにはその個体だけで、赤津川にも2羽のみでした。
 エナガ:上人橋の近くの駐車場の広葉樹でエナガの声が聞こえました。かなり大きな木の枝一面に鳥が群れ、思わず笑ってしまいました。人が見たら怪しまれそうです。エナガが13羽の群れ、7羽の群れ、シジュウカラ6羽、コゲラが2羽、いつもの混群に、なにか鮮やかな黄色の体の鳥が一瞬目に入りました。 
 コガモ・カルガモ:コガモはまだ、睦橋付近の川岸に4羽のみでした。カルガモは上人橋までに14羽、公園の西池に18羽、赤津川で8羽、12羽、全52羽で大きな群れはありませんでした。
 ヒドリガモ:いつもは西池なのに今日は東池に21羽集っていました。   
 カワラヒワ:公園のニセアカシアの木に2羽、4羽、6羽、その後15羽が飛び立ち、大岩橋の河川敷林で1羽、16羽、赤津川岸で1羽、1羽で飛ぶ者が多いようです。今年はまだ大きな群れに会いません。
 
 川や田の面から靄が立ちこめていました。いつもは見られない風景は嬉しいものでした。
 我が家の庭にも.今朝はエナガとシジュウカラの混群がきていました。声のみでカウントは出来ませんが、今年は鳥が多い気がします。メジロ、ウグイス、コゲラもきます。一つには庭の剪定が遅れているせいかもしれません。
 順調な冬鳥の滑り出しです。探鳥会も成功するといいと思います。
 
鳥リスト
キジ、カルガモ、ヒドリガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、イカルチドリ、ケリ、イソシギ、コゲラ、モズ、カケス、ハシハボソカラス,ハシブトカラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ツグミ、ジョウビタキ、カワラヒワ、シメ、ホオジロ、

 

 
 







短歌に吹く風―文学の始め―(三)

 次の括りは、〈大正四年四月〉で、この年十九才、四月に盛岡高等農林学校農学科第二部に入学、校規によって、後に「自啓寮」となる寄宿舎にはいります。
一月から受験勉強のために北山の教浄寺に下宿したこと、八月には願教寺で島地大等の歎異抄法話を聞くなど、新たな仏教とのつながりを持ちます。 
 
 249 風吹きて/豆のはたけのあたふたと/葉裏を白み/
              なにかくるほし     
 
風を詠った作品は、この一首のみです。おそらく栽培されている大豆と思われます。賢治は、豆畑への思いは強かったようで、他の作品でも取り上げています。
 こんな豆ばたけの風のなかで 「電車」(『春と修羅』一九二二、八、一七)
 
豆畑だつてほんたうにかなしいのに 「雲とはんのき」(『春と修羅』一九二三、八、三一)
 
(豆ばたけのその喪神のあざやかさ)  「昴」(『春と修羅』一九二三、九、一六)
 
畦に植はった大豆もどしどし行列するし 「三一七 善鬼呪禁」 一九二四、一〇、一一」 
(「春と修羅第二集」)
 
古川あとの田はもうみんな沼になり/豆のはたけもかくれてしまひ「七三〇ノ二 増水」(一九二六、八、一五「春と修羅第三集」)
 
……大豆の葉が/ 水のなかで銀いろにひかってゐる……〔白菜はもう〕(「口語詩稿」)
 
  風に吹かれる情景を取り上げているのは、この短歌と、「電車」のみですが、『春と修羅』の三作は、風の動きを感じさせ、それに心動かされる風景として描いています。
大豆の葉裏は、賢治が好み作品に現れるギンドロ(ウラジロセイヨウハコヤナギ)のような白さは、植物図鑑を見ても記述はありません。でも太陽の下、平面で一斉に風に翻ることで、少しの裏の色の違いも独特の風景を生んだのかも知れません。
体に受ける風と共に、視覚に入る色彩の動きは、若い心を波立たせたのでしょう。
 
 231かゞやける/かれ草丘のふもとにて/うまやのなかの
    うすしめりかも
 232ゆがみうつり/馬のひとみにうつるむかも/五月の丘
    にひらくる戸口
 234をちやまに/雪かゞやくを 雲脚の/七つ森にはおき
    な草咲く
 235雲ちゞれ/つめたくひかるうすれ日を/ちがやすが
    るゝ丘にきたりぬ
 244野馬みな/はるかに首あげわれを見る/みねの雪より
    /霧湧き降るを
 248りんごの樹/ボルドウ液の霧ふりて/ちいさき虹のひ
    らめけるかな
 252花粉喰む/甲虫のせなにうつるなり/峡のそら/白き
    日/しょんと立つわれ
 
 〈風〉という語はなくても、自然のなかで、風景の動きに風を感じさせる作品が、この括りには多い気がします。また光への反応がとても繊細です。入学当初から、土日にかけて出かけていた鉱物などの採集や、高等農林学校の実習地御明神や、畜産科の実習農場のあった外山などへの山歩きの中で、自然に包まれた自分を感じ取っているようです。
 231や252では、小さなものに映り込む風景を光と共に感じ取っています。252ではその周辺の大きな風景と、その中の自分の小ささを詠い、〈しょん〉というオノマトペがよく効いています。
 
 次の括りは〈大正五年三月より〉です。賢治は盛岡高等農林学校二年生、二十歳です。3月には、東京から京都への修学旅行に参加し短歌は20首に及びます。 4月には自啓寮で、その後深い親好を持つ保阪嘉内と同室となります。さらに〈明治四十四年一月より〉所収の21、21a22にも登場する盛岡天守公教会の司祭プジェ神父とも親交を結び、280〜281まで5首の短歌をのこします。様々な新しい経験が短歌を彩るようになります。
 
 272 風わたり/しらむうれひのみづうみを/めぐりて重き
    ひわいろのやま
 
 修学旅行中の短歌で270、271に〈ひわいろ〉、〈はこねのひる〉、〈凾根やまかな〉の言葉があるので、箱根の風景だと思います。風の渡りによって湖の広さ、静まりかえる湖、〈重きやまやま〉に自己の心象を映します。
      
 296 風きたり/高鳴るものはやまならし/またはこやなぎ
    /さとりのねがひ
 
 〈やまならし〉は、別名ハコヤナギ、ヤナギ科の落葉高木です。葉裏は白に近く、葉柄が両側から押しつぶされた形なので風に動かされやすく、賢治の好むものだったと思います。
 歌稿A296には〈はこやなぎ〉は〈ポプラ〉(セイヨウハコヤナギ)と記されます。ヤマナラシと同様に落葉高木で、葉の形から左右に揺れやすくなっています。風に吹かれる音も様子も似ています。 そこに〈さとりのねがひ〉を胸に賢治が立っていた風景が浮かびます。
 
 314 雲かげの行手の丘に/風吹きて/さわぐ木立のいとあ
    わたゞし      
 
 315かたくりは/青き実となる /恋ごゝろ/風にふかるゝ
    /五月の峡に
 
 この二作は同じ時の作でしょうか。五月には北上山地を歩いたという記録があり、姫神の山地を抜け、広い野原に出て、鈴蘭の群生地を通り、さらに広い耕地も歩いています(注1)。その時のものかも知れません。
 314で、風は雲を動かして広い展望の先の風景を変えていきます。叙景歌ですが、遠景から周辺まで吹き抜ける風の動きで言及して見事です。      
 315では足もとの〈かたくり〉の清冽さに心引かれ、内心の重さを、吹く風に救われたのでしょうか。
 
 323 風は樹を/ゆすりて云ひぬ/「波羅羯諦」/あかき
    〔は〕みだれしけしの一むら
 
 この風景は、大正10年夏ごろ成立の「ひのきとひなげし」を思い起こさせます。「ひのきとひなげし」は、ひなげしのおごり高ぶっている様子、〈ひのき〉の雄々しい動きなど、風の作り出す情景から物語を作り出しています(注2)。 この短歌を原風景に、長く心に温めた様々な思想―ねたみ、そねみ、おごりへの警鐘、日常の大切さ、魔性と聖性の区別の難しさ、などを盛り込んで作られた物語です。 
 大正5年のこの時点で既に、ヒノキに般若心経の一句「波羅羯諦」と言わせ、〈あか〉い〈けし〉を配置しています。大正六年七月に発行した文芸同人誌『アザリア』創刊号に載せた「みふゆのひのき」では、昼間は怒りに燃えたひのきの姿を、雪をかぶって菩薩にも見えるヒノキを描きます。このことについては別に記します。
 何処で見た風景なのでしょうか。
〈大正六年一月 一九一七年〉は、430〜449まで、ヒノキを詠んだ連作があり、 これは宿舎の窓から見て読まれたと推定されています(注1)。1917年の1月の2年生時には西端に近い9号室だった賢治は、寮の南西方に1本の若齢のヒノキを見ていたと思われます。この推定位置に、現在ヒノキの大径木(DBH76.5cm,樹高20m)が残っているそうです(注3)。
ヒノキの自然分布は福島県が北限で、盛岡での植栽個体もそれほど多くはないのですが、 異郷の植物として賢治の関心を引いたのでしょうか。
 また藩政時代、植物園を含むあたりは、上田三小路として新たに作られた侍屋敷町で、ヒバ(実はサワラ)を生垣としていたといいます(注4)。ヒノキの近接種で、身近なところにあって、ヒノキに似た樹勢や雰囲気などは様々な想像をかき立てたともいえるでしょうか。
 また当時の植物園には「見本園」があり、薬用植物としてケシを植えていたとも思われます。ケシとヒナゲシの混同は、土井晩翠詩集『天地有情』(注2)からのヒナゲシのイメージと実際に見たケシとの混同故かも知れません。
いずれにしても、風によって動かなければ、この短歌の情景は生まれなかったのだと思います。
 
 328 風ふきて/ポプラひかればばうすあかき/牛の乳房も
    /おなじくゆれたり      
 
 牛舎の風景です。ここでは、風によって動く樹木の輝きと牛の乳房を同列に捕らえています。輝くポプラの冷たさと温かな牛の乳房、眼線の遠い先と目前のこととの対比を狙ったのでしょうか。
 
 次の括りは〈大正五年七月〉です。7月30日に上京、8月いっぱい神田の東京独逸学院の「独逸語夏季講習会」を受講します。また9月には秩父、三峰地方、土性調査見学に参加します。東京の生活への想いや、秩父地方での短歌はのこされていますが、風を詠むことなく、この括りでは以下の二首のみです。
 
         ※農場
 355むらだちて/あひるはすだき/風去りて/トマトさ
    びしく/みちにおちたり  
 
 356風去りて/黒き堆肥はこほろぎの/なけるはたけには
    こばれにけり   
 
 〈※農場〉のタイトルを持つ2作は同時期の作品とみられます
 353では、あひるの鳴き声とともに道に落とされたトマトを描きます。歌稿A355では、〈風吹けばまるめろの枝ゆれひかりトマト淋しくみちに落ちたり〉で、トマトと対比させて、マルメロを描いています。〈まるめろ〉は外来種のバラ科落葉高木で、セイヨウカリンとも呼ばれ、黄色い直径10センチほどの香りの良い実がなります。今ではカリンと混同されることもあるそうです。太陽に当たれば輝くような風景をうみ、もしかしたらその香りさえ感じられたかも知れません。
歌稿Bでは、その対比がない分、トマトの存在感が増し独特の匂いも感じられ淋しさが際だつ気もします。
 356では堆肥の匂いが感じられます。堆肥は黒く栄養があって望ましい肥料なのでしょう。
 この括りでは、風の中の香りを感じさせるものとなっています。
 
 次の括りは〈大正五年一〇月〉です。この間、10月4日から6日まで山形市の奥羽連合共進会見学、天長節拝賀式、立太子礼祝賀式、などがあり、報恩寺参禅やや願教寺仏教会の友人との交わりなどを持ちました。
この間の短歌は、風景の中に様々な葛藤が歌い込まれることが多く、ひたすら風に吹かれることが少なくなったのか、次の一首のみです。
 
 416ちゞれ雲/銀のすゝきの穂はふるひ/呆けけしごと
   /雲かげの丘  
       
 風という語は使われず、ススキの原の風景に風が感じられます。〈呆けけしごとき〉という形容も、少し投げやりで、感情移入そのままの「人間の言葉で」す。
 380〜381も〈落ちきたる霧と半月/なにもかもやめてしまへと/どなりてやらん〉、〈つきしろに/うかびいでたる薄霧を/むしゃくしゃしつつ/過ぎ行きにけり〉なども同様です。ひたすら風の造る風景に身をゆだねていた初期の作品が変化していく過渡期だったかもしれません。
 11月には『校友会々報』三二号に、296や、328と同時期の農場風景、3月の関西旅行や、東京の生活、9月の秩父での体験の作品が載ります。その作品は、体験したときの作歌と比べると、より言葉を選び推敲され、臨場感や直かの感激が薄れている感があります。
 〈353星あまりむらがるゆゑ/三みねの/そらはあやしくおもほゆるかも〉・〈352ほしの夜を/いなびかりする三みねの/山にひとりしなくか こほろぎ〉は、〈26 星あまりむらがれる故 恐れしを 鳴く虫のあり 三みねのやま〉に集約されます。
 〈351 鳳仙花、実をはぢきつゝ行きたれど/峡の流れの碧くかなしも、〉は、〈27鳳仙花、実を弾きつつ、行くときは、峡の流れの 碧々として〉と微妙な推敲がなされます。
 〈270ひわいろの/重きやまやまうちならび/はこねのひるの/うれひをめぐる。〉は、〈肥りたる、ひわ色の山、たちならび、明きうれひの 凾根やまかな〉になります。
この時期、賢治には、自らの短歌を推敲して発表するという体験があったのだと思います。推敲の効果や意図については、別の機会に考察したいと思います。
 
注1 堀尾青史『宮沢賢治年譜』 筑摩書房1991
注2 小林俊子「ひのきとひなげし」―風はなぜ吹いたか― 
   個人ブログ「宮沢賢治、風の世界」2015、8、15
注3 三浦修・米地文夫「宮沢賢治の作品にみられる植物と植
   物園」―総合的学習を目的とした大学植物園の活用につ
   いて―『岩手大学教育学部研究年報第59巻第2号 
  (1999.12)131〜144.』
注4 岩手大学付属植物園公式ホームページ

 







永野川2017年11月下旬
 
ビギナー探鳥会のお知らせ
日時:12月23日(土)
集合場所:永野川緑地公園西駐車場
日程:受け付け開始8:40 説明と注意9:00 バード  ウォッチング9:10〜  鳥合わせ10:40 解散11:00
持ち物 :雨具、筆記用具、あれば双眼鏡・図鑑
雨天中止  申込不要
問い合わせ 日本野鳥の会栃木 рO28−625−4051  火・木・金9時〜16時
Eメールwbsj-tochigi@nifty.com
 
28日
トピックス:カワセミ
 公園の東池の土手の丈の高い草に、カワセミ♂が留まりました。横向きで嘴の様子はよく見えたのですが、背中の鮮やかなブルーを見ることが出来ず残念でした。ここは探鳥会の時のスポットです。カワセミは探鳥会参加者の憧れです。しばらくぶりに現れてくれてほっとしました。
 それから大砂橋の手前で、洪水で出来た川の水たまりにカワセミを見つけました。公園の上流なので、川筋を公園まで降りてきてくれる可能性が高いと思います。
 
 曇っていましたが、晴れに向かう予報を信じて9:30ころ出かけました。
 二杉橋から入ると、カルガモが7羽、セグロセキレイ、ハクセキレイが2羽ほど、飛びました。大分中州が出来ていて、探鳥には良い場所になりそうです。
 コガモ:睦橋までの間に、カルガモ8羽、とコガモが3羽、コガモ今季初飛来です。
 カルガモ:帰りに二杉橋の近くに37羽が終結していました。合流点に7羽、13羽、赤津川24羽、かなり大きな群れになってきました。総数84でした。
 カイツブリ:合流点にカルガモに混じって1羽見えました。
 セグロセキレイ:ハクセキレイ・キセキレイ:中州が出来たせいか、セキレイ類が多く見られました。セグロセキレイは公園5羽をはじめとして10羽、ハクセキレイも7羽、キセキレイが睦橋までの間で3羽、高橋付近でも2羽、これはべつ個体のようで、ここではこの数は珍しいことです。。
 キジバト:上人橋のところの電線にキジバトが並んで4羽留まっていました。公園でも3羽、合わせて7羽となり、ここでは多いほうです。
 ダイサギ・アオサギ:ダイサギが合流点に4羽が並んでいましたが、1羽ずつ上流に移動していきました。赤津川では5羽の群れをはじめとして5羽が点在し、民家の屋根の留まっているものが1羽いて、15羽になりました。この頃ダイサギが多く、昨年まで多かったアオサギは少なくて今日は3羽でした。
 シメ:公園のエノキに4羽、大岩橋の河川敷林に2羽、順調に増えています。シメも探鳥会で人気です。
ツグミ:公園のエノキ1羽、対岸のブッシュに2羽、こちらも増えてきました。
 ヒドリガモ:公園の西池では26羽になりました。
 ホオジロ:睦橋付近のブッシュで鳴き声と共に1羽が出てきました。赤津川の岸のブッシュで2羽、こちらも姿をみることができました。
 カワラヒワ:二杉橋から睦橋までの間の川岸のブッシュからで、2羽ずつ3回、ピチピチという声と共に舞い上がりました。公園のワンド跡のブッシュでも同様の声がたくさん聞こえ少なくとも30羽の群れはいたと思います。大岩橋の河川敷で7羽、滝沢ハム付近のサクラ23羽、赤津川で4、6羽、76羽になりました。
 イカルチドリ:公園の中州で2羽、鳴きながら飛びまわっていました。
 コゲラ・シジュウカラ:公園の桜並木に入ると、いつもコゲラの声とシジュウカラの声がします。ゆっくり待てば姿を見られそうです。
 アオジ:睦橋付近の川岸のブッシュで、チチッと鳴くのはおそらくアオジと思われます。
 スズメ:5・5・7・7・9・15・15・70で134羽。赤津川の陶器瓦工場の近くの電線に70羽の群れが留まっていて壮観でした。そこからいなくなった後、少し離れたセイタカアワダチソウの群れの中からたくさんの声が聞こえたのですが、それは70羽が移動したと思います。
 ムクドリ:赤津川沿いの民家の柿の木に17羽が群れていました。田にも7羽が降りていました。
 キジ:公園の中でかなり大きな不思議な声、おそらくキジです。
 
 鳥たちがたくさんいてカウントしきれない感じでした。ヒヨドリ、セキレイ類、スズメなど、上空を飛び去るもののはカウントが間に合わないことが多いのです。まだまだ初心者です。
今まであまり気づきませんでしたが、大平山の紅葉が、黄色とオレンジのグラデーションで美しくなりました。ここにもススキの原がもう少し残っていれば銀色の穂波を見られたでしょう。
 ゲートボールをする人、マラソン練習の中学生、カメラを抱えたお年寄り、笛の練習をする人、たくさんのニーズに応える公園の中で、もう一息、自然観察の場を守ってほしと思います。
 
鳥リスト
キジ、カルガモ、ヒドリガモ、コガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、イカルチドリ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシハボソカラス、ハシブトカラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ホオジロ、アオジ、ツグミ、カワラヒワ、シメ

 







永野川2017年11月中旬
 
ビギナー探鳥会のお知らせ
 日時:12月23日(土)
集合場所:永野川緑地公園西駐車場
日程:受け付け開始8:40 説明と注意9:00 バードウォッチング9:10〜 鳥合わせ10:40〜 
解散11:00
持ち物 :雨具、筆記用具、あれば双眼鏡・図鑑
雨天中止  申込不要
問い合わせ 日本野鳥の会栃木 рO28−625−4051  火・木・金9時〜16時
Eメールwbsj-tochigi@nifty.com
 

17日
 快晴です。9:30に家を出ました。天気予報を確かめて予定を入れるので、天気には恵まれます。その方が鳥も多いし、体力、視力も荒天では耐えられなくなったのかも知れません。
 二杉橋では、水は相変わらず綺麗でした。第五小の近くの電線に小さめのハシボソカラスが3羽留まっていました。川岸にダイサギが1羽見えました。
今日のトピックス―今季初飛来の鳥たち
 ツグミ:公園の川岸のブッシュで声だけが聞こえました。赤津川の田の近くの電線に1羽、これははっきりと姿が見られました。ちなみに我が家には13日から飛来しています。
 シメ:大岩橋上の河川敷林で、独特の声がして1羽が飛び去るのが見え、目を移すと、もう1羽が樹上に留まっていました。いよいよ冬鳥シーズンです。
 
 セグロセキレイ・ハクセキレイ・キセキレイ
 ハクセキレイが意外と多く、二杉橋〜上人橋までの間に3羽、公園で6羽、9羽になりました。セグロセキレイも多く、上人橋までに7羽、公園などで5羽、12羽でした。公園ではハクセキレイと争う姿も見られました。キセキレイも公園で2羽見らました。
 ウグイス:上人橋近く、大岩橋で地鳴きを2回聞きました。二杉橋近くの岸の樹間を鳴きながら飛ぶ姿も見ることができました。
 ヒドリガモ・カルガモ・マガモ:公園の西池にヒドリガモ9羽になりました。カルガモは赤津川に多く16羽・24羽の群れ、その他合わせて50羽になりました。赤津川の群れの中にマガモ♂1羽が混じっていました。よく確かめましたが、♀はいませんでした。
 ダイサギ:赤津川岸の田に9羽が群れていたほか、そちこち合わせて18羽になりました。今年は多い気がします。
 イカルチドリ:睦橋近くの中州に1羽、公園の中州に2羽、イソシギはいませんでした。
 アオジ:上人橋のブッシュで1羽鳴き声が聞こえました。
 ホオジロ:大岩橋の河川敷林で2カ所、チチチッという声でホオジロとしました。
 カワセミ:赤津川の川岸で、1羽が飛び去った後に川面に近い枝に1羽、30秒くらいで後を追って飛び去ってしまいました。
 スズメ:赤津川のセイタカアワダチソウの中に100羽+の声、川岸の樹木50羽+の群れ、また高橋近く川岸の樹木に30羽の群れがありました。多い日と少ない日とあるようです。
 
 例年の通りヒヨドリジョウゴの実を見つけました。いつもより生育が悪いようですが、また小さな一枝をいただいて、友人にも分けました。体調が悪くて外出できない友人がとても喜んでくれました。繰り返しますが、以前は公園の土手の法面にもたくさんあって、イベントでリースを作ろうとしたこともあるのです。
 もうじきビギナー探鳥会です。どうか鳥がたくさん来てくれますよう。
 
鳥リスト
カルガモ、ヒドリガモ、マガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、イカルチドリ、カワセミ、モズ、ハシハボソカラス,ハシブトカラス、シジュウカラ、ヒヨドリ2、ウグイス、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ、ホオジロ、アオジ、ツグミ、カワラヒワ、シメ

 
 







永野川2017年11上旬

 

6日

雲一つなく風もない探鳥日和です。9時ころ家を出ます。

二杉橋から入りました。川の水はやっと落ち着いて、綺麗に澄んでいました。カワウ1羽、カルガモ12羽、カイツブリ1羽、岸の草むらでホオジロが地鳴き(姿確認)、と多様です。カワウが飛び立って、川面と水平に飛んで行きました。

 二杉橋から睦橋までの間は鳥がたくさんいます。先回と同じ場所で、アオジ2羽、ジョウビタキ1羽、ホオジロ2羽、草むらを飛び交っていました。

上人橋付近でよくホオジロのさえずりが聞こえていて、時季ではないので信じられなかったのですが、水道庁舎の脇の川岸の木の頂上で、囀っていたのは、やはりホオジロでした。

 

今日のトピックスは、

 アカゲラ:大岩橋の北詰の河川敷の枯れ木?で、何か大きな鳥影が有り、慌てて双眼鏡に入れるとアカゲラでした。滅多に見られないので、感激でした。2、3分、幹を叩きながら廻っていて飛び去りましたが、充分見ることができました。やはりここはもっと守られるべき場所だと思います。

 ケリ:赤津川岸の田の少し離れた場所でしたが、一瞬飛んだ15羽の羽が白く輝きました。ケリの季節になったのです。15羽も見られたのは初めてで、渡ってきたばかりなのかも知れません。もっと近くで見たかったのですが、こちらには来てくれませんでした。

 ヒドリガモ:公園の西池に5羽、先日永野川でエクリプスを見ましたが、今度は冬羽になっていました。

 ダイサギ:赤津川の西岸の道路に、ダイサギが10羽群れていました。ダイサギを群れで見るのは珍しいので、よく確かめてみましたが、やはりダイサギでした。10分後に戻ってきた時もまだ動かなかったのですが、そこを通らないわけにはいきません。飛び立ちましたが、すぐ脇の田に降りて群れのままでした。ほかに珍しく橋の欄干に留っている小さめの個体もダイサギでした。今日は全部で15羽になりました。

 カワラヒワ:公園のワンドの上を15羽、5羽、2羽の群れが飛び、大岩橋の河川敷林でも2羽、24羽に会いました。。

 ウグイス地鳴き:二杉橋の川岸と、大岩橋近くの山林で、今季初聞き取れました。

 カワセミ:本当に久しぶりに、セグロセキレイに混じって公園内の中州に降りていました。一瞬で飛び立ってしまいましたが、背中の青がきらめいていました。ビギナー探鳥会にも出てくれるといいのですが。

 

 広葉樹の紅葉が始まりました。葉を落とした木も増えてきました。我が家には、ツグミ、メジロもやってきて、冬本番も間近です。

 

鳥リスト

カルガモ、ヒドリガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、ケリ、イソシギ、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、モズ、ハシハボソカラス、ハシブトカラス、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ムクドリ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、ジョウビタキ