宮澤賢治、風の世界

宮澤賢治の作品を彩る言葉と風を追って宮澤賢治の世界を訪ねよう。 賢治は風という言葉に何を託したか。風を描くためにどんな言葉を選んだか。 賢治は何を求めて風の中に身を置いたのだろう。 そこに少しでも近づきたくてページを埋めていく。
 
2025/07/25 10:16:23|わたしたちと兄
姉たち  二
追悼
 5月末、姉妹の中で一番元気だった長姉キク子が96歳で亡くなりました。昨年12月には電話で元気な声を聞かせてくれていました。その後施設の関係で電話も難しく、そのままになっていました。
 5月初めに、絵葉書を出しました。お嫁さんから電話があって姉が喜んでいて「返事を書きたい」と言っていることを聞きました。
 そのとき、今年に入って転んで大腿骨骨折し車椅子生活となり施設も変わり、すっかり元気が無くなったようだとのことでした。私はいつもの悪い癖で、そんな重大なこととは考えず、自身の手術を控えていたこともあって、落ち着いたら行きたい、と思っていました。 そして訃報、もう一度会えるとばかり思っていたのに……。
 
 葬祭はいつもあわただしく過ぎます。
 葬儀場に着いたとき、フルートとピアノの生演奏で迎えられました。音楽好きだった義兄や甥の想いが伝わる気がしました。
 棺の中で、姉は一回り小さくなったようでしたが安らかでした。そして棺に入りきれないほどたくさんの花が用意されていて姉を包みました。祭壇よりも何よりもこの豪華さが一番の手向けだった気がします。
 甥の話では、最後に施設を訪ねたときは普通に元気だったのですが、その2日後に施設から息を引きとった旨知らせを受けたとのことでした。
 姪から死の3日前に面会に行った時の写真を送ってもらいました。最後まで、きちんと生きた証拠と思い写真を保存しました。
 
 姉は、大塚布見子氏主催の短歌結社「サキクサ」に結社終了まで所属し、第一歌集『ともしび』(平成3年)に続いて第二歌集『雨夜の花火』(平成11年)を上梓しました。第一歌集については、「姉たち一」にも触れたので、ここでは、第二歌集を少し読んでみたいと思います。
 第一歌集が若き日から綴られた日記のようなものであったのに対して、第二歌集は、充実した日々を描いた余裕あるものだと思いました。家庭裁判所の調停員をしていた時の逸話や大病を克服した折の歌もありますが、多くが旅行の折に書かれた優れた羇旅歌でした。私自身は旅先ではなぜか詩作も文章も書けないことを思うと、やはり姉は優れた歌人だったのだと思います。
 巧みに風景を映しとった短歌のなかで、津和野を訪れた際のこの歌は
 
  この町に住むはどの人殿町を歩めるはなべてよそびとと見ゆ
 
違った面を鋭く突いた歌です。
 
 姉は晩年、住まいが近かった群馬県立土屋文明記念文学館でボランティアをしていました。一度私も訪ねたことがあり、真新しい施設の豊富な資料の中にいる姉が、誇らしくもあり羨ましかった気もします。そこに訪れる子供らや知り合いとの交流の短歌とともに
 
  閲覧室の大き窓より見ゆるもの古墳ゴルフ場遠き山脈(やまなみ)
 
は、記念館の風景を一筆で描いています。最初に私が惹かれた文明の短歌
 
  故郷の山の写真を引きのばし雲ある空にこひつつぞ居る(『小安 
   集』)
 
の現在を描いていると思います。
 
 私の思い出と重なるのは、
 
     烏瓜の花
  幼な日の遠き記憶に咲く花の烏瓜は白しまぼろしに似て
  学校の長き生垣に連なりて夜目にしろしろ咲く烏瓜
 
 実家のそばの小学校だと思います。ここの生垣は長くて烏瓜がたくさん絡まり、私が幼いころにも夕方家族で見に行った覚えがあります。きっと姉の幼少のころからの記憶の中にも、残っていたのでしょう。それだけ烏瓜の花の闇に咲く白さ、はかなさは飛びぬけていたのだと思います。姉は自宅にも烏瓜を植えていたと思われ、
 
  ゆふべ見し烏瓜の蕾忘れゐて駈けゆけどすでに花の萎るる
  今日こそと夕闇の庭に出で見れば今し開きたるからすうりの花
  かそか震ふはなびらの先は糸のやう薄絹のやうに烏瓜咲く
 
 姉が詠った美しいものは、たくさん私の中に残っています。でももう思い出として語り合うことはできなくなったのだという事実を突きつけられます。
 この先を生きる者としては、今と未来の中にさらに美しいものを探していくことが、姉にもらった数々の恩恵に応えることになるでしょうか。

 
 
 







永野川2025年7月中旬
18日 5:30〜7:30 曇28℃
 梅雨明けの予報が出ているのですが、幾分曇りがちな朝でした。睦橋から下ってみます。
 ツバメやスズメがちらほら、セグロセキレイもそこここに。
 二杉橋の少し手前で対岸をチドリが4羽、飛来しました。にぎやかに鳴いてかなりのスピードです。岸に降りたのを見ると、鳴き声も併せてコチドリのようです。シーズンの間に見るできてよかったと思います。数分間近くを行ったり来たりしていました。
 いつもと道を変えて、公園の東駐車場から入ってみました。冬のころ、ここでヤマガラに会えたのを思い出したのです。
 キジバトが大木にとまって鳴いていて、ハシボソカラスも7羽ほど、鳴きながら木の間を飛び交っていました。
 今は季節が遠くなり、木も葉が生い茂って小鳥を見つけるのが難しそうです。またシーズンにはこちらを回ってみたいと思います。
 公園の川岸の遊歩道を歩いていてふと覗くとカワセミが止まっていました。一瞬で飛び立ってしまいましたが久しぶりでした。川が変わってしまってもどうかまた来てほしいと思います。
 大岩橋付近ではウグイスがまだ2か所で聞こえました。
 ホオジロが1羽道路に飛び出してきて一瞬で河川敷に戻り囀りました。少し上で、また囀りが聞こえました。ここも川がまだ健在だ、と思いました。
 赤津川では水田のなかに白いサギたちが群れていました。頑張って識別すると、チュウサギ7羽、ダイサギ2羽、でした。ここにもチュウサギの季節がやってきました。
 セッカの声がよく聞こえました。広範囲で3か所、水田の拡がったこの季節が、メインなのでしょうか。
 
 永野川に出たとたんに、ガビチョウが鳴いていました。ここでは初めてだった気がします。公園に入ると1か所、1羽が地面におりていて、大岩橋上とあわせて6か所になりました。増えていることを実感します。

 河原では、名も知れぬトンボの大群が霞のように舞い、夕べからの雨でできた水たまりにはハグロトンボが、点々と水を吸っていました。いろいろな生物が季節に向かって生きています。
 
キジバト:公園東駐車場樹木1羽。
カルガモ:永野川睦橋付近5羽、2羽、合流点8羽、2羽、
 赤津川10羽、7羽、4羽、計38羽。
ダイサギ: 赤津川水田2羽。
チュウサギ:合流点1羽、赤津川水田7羽、1羽。
アオサギ: 永野川上空1羽、赤津川上空1羽、計2羽。
コチドリ: 永野川二杉橋付近護岸で4羽。
カワセミ: 永野川公園川に1羽。
スズメ:永野川3羽、公園4羽、計7羽。
ムクドリ: 公園7羽、
ハシボソカラス: 公園東駐車場7羽。
 ツバメ:永野川1羽、公園7羽、7羽、赤津川5羽、計20羽。
ヒヨドリ: 公園で7羽。
ウグイス: 大岩橋付近山林2羽。
セッカ: 赤津川水田3羽。
セグロセキレイ:永野川4羽、公園2羽、計6羽。
カワラヒワ: 赤津川電線に2羽。
ホオジロ: 大岩橋上河川敷で1羽、2羽囀り、計3羽。
ガビチョウ: 永野川で1羽、公園2羽、大岩橋付近1羽、1羽、1羽、  
 計6羽。
 

 

 







永野川2025年7月上旬 
6日 5:30〜7:30 曇28℃

 一か月ぶりの探鳥です。
 双眼鏡の操作がぎごちなくなりましたが、フィールドは輝いています。
 季節はすっかり変わって、キリギリスが鳴き、ヤブカンゾウが盛りとなっていました。
 合流点の浅瀬にガマが穂をつけているのに気づきました。どんな風景になるのでしょう。

 赤津川で一瞬、イワツバメが5羽飛び交いました。腰が白いのを確認、今年2度目で、もしかしたら最後になるかもしれません。 
 睦橋の少し下で、ツバメの19羽の群れを見ました。これだけ大きな群れは今年初めてです。早朝のせいかもしれません。
 パークハウスのツバメの巣はまた壊されていました。もう巣立った後だったらいいのですが。
 
 赤津川でカルガモ8羽の群れ、もう親とほとんど見分けがつきませんが7羽は今年生まれた若鳥でした。もう少し上に、群れが次々に合流してきて23羽、少なくともファミリーが2つはあったと思います。この頃カルガモがめっきり減っていたので、嬉しいことです。ヒナが減らずにここまで大きくなっていたことも嬉しいことでした。
 
 アオサギが目立ちました。滝沢ハムの構内の大木に何羽か群れているようで、あるいはコロニーとなっているのでしょうか。工場の人が見守ってくださるとよいのですが。
 半月ほど前、一昨年撤去された片柳4丁目のコロニーの近くの大きな農家さんの大木に、ゴイサギやアオサギ、ダイサギが群れているのを見つけました。個人のお宅で観察できませんが、ここでも見守ってくださると有難いと思います。
 
 赤津川の、休耕田でカワラヒワ8羽が群れていました。地上で、この色彩を見るのは珍しいことでした。あるいはこれもファミリーなのでしょうか。
 
 暑さや、自分の体調にめげず、また鳥たちと会い続けることができるよう祈ります。
 
カルガモ:合流点1羽、赤津川8、23羽、2羽、9羽、2羽、
 永野川睦橋付近3羽、計46羽。
ダイサギ: 大砂橋付近1羽。
チュウサギ:赤津川水田1羽。
アオサギ: 赤津川1羽、滝沢ハム構内樹木3羽、大砂橋付近2羽、
 計6羽。
イソシギ: 永野川二杉橋付近1羽。
モズ: 赤津川瓦工場廃屋に1羽。
スズメ:赤津川2羽、上人橋欄干に1羽、永野川3羽、計6羽。
ハシボソカラス: 公園ハリエンジュに4羽。
ハシブトカラス: 赤津川民家1羽、公園滝沢ハム付近若鳥2羽、
 計3羽。
ツバメ:合流点1羽、赤津川4羽、大岩橋付近6羽、2羽、
 永野川5羽、19羽、計37羽。
イワツバメ: 赤津川、泉橋上5羽
ウグイス: 大岩橋付近山林2羽。
セグロセキレイ:合流点1羽。
ハクセキレイ:永野川二杉橋〜上人橋1羽、1羽、1羽、計3羽。
カワラヒワ: 赤津川、泉橋上水田8羽。
ホオジロ: 大岩橋上河川敷で1羽、1羽囀り、計2羽。
ガビチョウ: 大岩橋付近山林で1羽、1羽、計2羽







2025/06/11 11:50:00|栃木・宮沢賢治の会
「栃木・宮沢賢治の会」(愛称 ぎんどろの会)をご存じですか?
  「栃木・宮沢賢治の会」(代表 高松健比古)は、毎月第2日曜日14:00〜16:30に宇都宮中央図書館に集まり、宮沢賢治の作品を読み、楽しく語り合っています。
 2023年、25周年を迎え、記念文集を発行しました。
 また、2023年、宮沢賢治学会イーハトーブセンター(岩手県花巻市)から、「宮沢賢治の存在と作品に触発されて、多年に渉り様々な普及や研究活動を重ねてきた個人または団体」に贈られる「宮沢賢治学会イーハトーブセンター功労賞」をいただきました。

主な活動
 1、楽しく賢治の作品に触れる、をモットーにして、ちくま文庫『宮沢賢治全集』をテキストに、詩と童話を最初から読み進み、現在、詩は第2巻の「春と修羅第三集」、童話は第6巻の「ビヂテリアン大祭」まで読み進みました。
時に会員の希望する作品や、話題性のある作品を取り上げる会も企画しています。
 2、毎月の例会の報告と作品に関する想いなどを綴った通信『ぎんどろ』を発行して、会員に配布しています。
 3、年に一度「栃木・イーハトーブへの旅」として、賢治作品に登場する自然や、賢治ゆかりの場所を訪ねています。
今年は5月11日に、井頭公園(栃木県真岡市)のバラ園に、賢治ゆかりのバラ、グルス アンテプリッツ(日光)、同公園の「冷温帯落葉広葉樹林」に、賢治作品に重要な役割を持つ、ブナ、ハンノキ、ミズナラなどを見て、賢治の世界を体感しました。
 4、年に一回、広く一般の方々にも呼び掛けて、講師をお招きして宮沢賢治に関する講演会を催します。今年は、賢治作品の彫刻を手掛ける「鉄の彫刻家 安斉重夫さん」の講演会を予定しています。
 5、すべて会員の話し合いによって方針を決めて進めています。
 6、現在39名の会員が所属しています。例会の参加者は15名程度ですが、通信購読のみの会員もいらっしゃいます。
7、年会費3,000円です。
 
 ご一緒して、宮沢賢治の世界を楽しく散歩しませんか。
お問い合わせは michia2@outlook.jp
 
 

 







永野川2025年5月下旬
28日 
9:30〜11:30 晴 22℃
 公園の入口で、今季初、ホトトギスの声が聞こえました。この一・二年聞き逃すことも多かったので、ラッキーでした。やはり太平山の方角、いつもより声が小さい気がするので、遠いのかもしれません。大平地域は旧栃木市に隣接しながら、全く違う豊富な自然環境があります。
 
 公園では、オオヨシキリ、これも今季初のさえずりを聞きました。公園の川岸のおそらくツルヨシの茂みからでした。2羽か3羽はいるようです。
 公園の中も伐採事業がおこなわれていて、よく見ると、川岸にあったヨシも刈られていました。今年はとてもよく生育しているな、と喜んでしたのですが。ヨシは見た目も美しく、他の雑草を駆逐してくれる勢いだったのです。オオヨシキリの巣も壊されたかもしれません。
 まだ探鳥を始めたばかりのころ、この公園内の川岸には大岩橋のあたりまでヨシが茂っていて、にぎやかなオオヨシキリの声が響いていました。その時は公園課にとび込んでヨシを刈らないでほしいとお願いしました。
 担当の方は丁寧に応対してくださって、市民の危険が及ぶ場合以外は守ると言ってくださいました。今は確かに洪水など市民に危険が及ぶ、という重大な錦の御旗があるのでしょう。
 刈られた岸の平地にハシボソカラスの小さいものが3羽、固まっていました。歩いているようでしたから、ある程度成長はしているのでしょうが、巣が落とされたのかもしれません。
 よく見ると、岸の低木が皆なくなっていて、鳥たちが飛来する可能性がなくなり、今後、探鳥がどのくらい楽しめるのか不安です。
 オオヨシキリは赤津川の水中のツルヨシでも3羽くらいが囀っていました。ここで見たのは初めてで、最下流で、水中には、ブロックや石がゴロゴロしている場所です。何とか無事に繁殖してくれることを祈ります。
 
 ダイサギは、あちこちで1羽ずつ見えましたが、婚姻色は1羽だけでした。
 いつも見られていた、カイツブリが全く見えなくなりました。この周辺での営巣をあきらめてしまってどこかへ行ったのでしょうか。
 
 公園のパークハウスに今年もツバメの巣ができて、2羽が出入りして、交替で抱卵中です。昨年は何者かに壊されてしまいましたが今年は無事に育ってくれますように。
    
 赤津川岸の電線にモズの幼鳥が1羽、モズの色を薄くして毛羽立たせた感じで、尾が短く、あの鋭い様相はありません、親鳥が離れたところにいたようで巣立ったばかりかもしれません。
 二つの新しい命の誕生と、大砂橋付近の中州にキセキレイが来ていたことが、少し沈んだ気持ちを明るくしてくれました。

事情があって、6月の探鳥はお休みします。
また7月によろしくお願いいたします。
 
キジ: 公園草地1羽。
カワウ: 永野川二杉橋〜上人橋 1羽、1羽(夏羽)、
 計2羽。
カルガモ:永野川二杉橋〜上人橋2羽、4羽、3羽、合流点  
、大砂橋付近1羽、赤津川1羽、計15羽。
ダイサギ: 永野川二杉橋〜上人橋1羽、1羽(婚姻色)、1羽、   
 合流点1羽、大砂橋付近1羽、計5羽。
アオサギ: 永野川二杉橋〜上人橋1羽上空、大砂橋付近1羽、 
 計2羽。
ホトトギス: 太平山方面1羽。
モズ: 赤津川岸電線でヒナ1羽。
スズメ:永野川二杉橋〜上人橋5羽。
ムクドリ:永野川二杉橋〜上人橋3羽、赤津川5羽、計8羽。
ハシボソカラス: 永野川二杉橋〜上人橋1羽、1羽、1羽、合流点3羽、公園若鳥3羽、大砂橋付近2羽、滝沢ハム付近2羽、計13羽。
ウグイス: 公園1羽、大岩橋付近山林1羽、1羽、計3羽。
オオヨシキリ: 公園川岸ヨシ原3羽、赤津川の中のヨシ2羽、
 計5羽。
セグロセキレイ:合流点2羽。
ハクセキレイ: 永野川二杉橋〜上人橋1羽。
キセキレイ: 大砂橋付近1羽。
カワラヒワ: 公園1羽、大砂橋付近1羽、計2羽。
メジロ:大岩橋付近山林1羽。
ホオジロ: 合流点1羽、公園草むら1羽、大岩橋付近山林1羽、  
 計3羽。すべて囀り。
ガビチョウ: 合流点付近山林1羽、大岩橋付近山林1羽、
 計2羽。