宮澤賢治、風の世界

宮澤賢治の作品を彩る言葉と風を追って宮澤賢治の世界を訪ねよう。 賢治は風という言葉に何を託したか。風を描くためにどんな言葉を選んだか。 賢治は何を求めて風の中に身を置いたのだろう。 そこに少しでも近づきたくてページを埋めていく。
 
「天の下」と「気圏の底」で吹く風  
「天の下」と「気圏の底」で (6月21日修正しました。)
 
 四〇
     烏
                   一九二四、四、六、
 
水いろの天の下
高原の雪の反射のなかを
風がすきとほって吹いてゐる
茶いろに黝んだからまつの列が
めいめいにみなうごいてゐる
烏が一羽菫外線に灼けながら
その一本の異状に延びた心にとまって
ずゐぶん古い水いろの夢をおもひださうとあせってゐる
風がどんどん通って行けば
木はたよりなくぐらぐらゆれて
烏は一つのボートのやうに
  ……烏もわざとゆすってゐる……
冬のかげらふの波に漂ふ
にもかかはらずあちこち雪の彫刻が
あんまりひっそりしすぎるのだ
 

 
 よく晴れた空のもと、高原の雪は輝いて美しく、そこから風は透き通って吹いてきます。
 まだ芽吹かないカラマツはゆっくりと動いています。
 その一本に留まったカラスは紫外線を浴び、「ずゐぶん古い水いろの夢をおもひださうとあせってゐ」ます。カラスからも、そんな古代を思い起こすような、平和な風景なのでしょう。

 
烏は一つのボートのやうに
  ……烏もわざとゆすってゐる……
 
 カラスは風の動きに乗って遊んでいるようです。以前、野鳥の会で聞いたお話では、実際にカラスは枝を振り回したりして遊ぶことがあるそうです。
亀田恭平「ネイチャーエンジニアいきものブログ」によると、カラスには遊ぶという感覚があり、「風に乗って遊ぶ」、「電線にぶら下がる」、「滑り台を滑る」など、生きるために必要とは言えない「遊び」のような行動を取ることがあるといいます。
 孵化してすぐに人間が育てたカラスは、すべて人間から学ばなくてはなりませんが、自然界で育つカラスは生きるに必要な知識―敵となるものはなにか―などは、本能的に知るものはなく、年長の、経験ある仲間から教わるといいます(注1)。
 また、 カラスの「遊びと学びの関連性」について、スウェーデンのルンド大学でのランバート教授の実験によると、道具を使って餌を取るという課題に当たって、事前に道具で遊ぶグループと遊ばないグループに分けて比較すると、事前に道具で遊んでいたグループの方が良い結果になったといいます。また「全ての鳥が同じようにおもちゃを道具として使えるのではなく、行動には個体差が大きい」ということも示されています。
 4月上旬のこの時期は繁殖期です。多くの若いカラスが自然界に踏み出しています。様々な遊びを通して、実はいろいろなことを学んでいたのかもしれません。
 
 いつも周囲の自然をじっくり見ていた賢治はそんなカラスの習性も繁殖期のこともしっていたと思います。そのようなカラスの行動も、風と光の中で、自由で軽く見えたのかもしれません。
 
 賢治が空を描くときしばしば「底」という言葉が使われますが、この詩では「底」ではなく「天の下」とされています。はるかな高原の雪の反射までが「まばゆく」、そのなかで風が吹いています。 
  次の詩は、この二日前の作品「二九 休息 一九二四、四、四、」です。
               
 
中空は晴れてうららかなのに
西嶺の雪の上ばかり
ぼんやり白く淀むのは
水晶球の滃りのやう
  ……さむくねむたいひるのやすみ……
そこには暗い乱積雲が
古い洞窟人類の
方向のないLibidoの像を
肖顔のやうにいくつか掲げ
そのこっちではひばりの群が
いちめん漂ひ鳴いてゐる
  ……さむくねむたい光のなかで
    古い戯曲の女主人公が
    ひとりさびしくまことをちかふ……
氷と藍との東橄欖山地から
つめたい風が吹いてきて
つぎからつぎと水路をわたり
またあかしやの棘ある枝や
すがれの禾草を鳴らしたり
三本立ったよもぎの茎で
ふしぎな曲線を描いたりする
     (eccolo qua!)(注2)
風を無数の光の点が浮き沈み
乱積雲の群像は
いまゆるやかに北へながれる
 
 
 同様に「底」という言葉はありません。山の雪と風とが交響して作り出す景色、風には無数の点が浮き沈み、モナドが見えるよう、そしてオペラの歌声(注)も聞こえるようです。
 なぜ、そこには「底」という意識はないのでしょうか。あるいは景色は「底」の描かれる作品に比べて、賢治の目線は高いのかもしれません。また賢治の心象は強く押し出されてはいなくて、大きな風景の中を自由に描き出している賢治を感じます。
 
 一方、「底」という意識は、「気圏の底」、「ひかりの底」「風の底」等、賢治が自分の存在を覆う宇宙を感じ取っていたのではないか、といつも感動する語です。詩作品では44例に上ります。
 初出は「冬のスケッチ」(推定1919年年以前起稿)の4例、最も多いのは『春と修羅』(1924年4月20日刊))14例、「春と修羅補遺」3例、「春と修羅第二集」(1924年〜1925四年頃)12例、「東京」(推定1928年〜1930年)2例、「春と修羅第三集」(1926年4月〜1928年7月)、「詩ノート」(推定1926年〜1927年)、「口語詩稿」、「装景手記」(推定1927年〜1930年)「文語詩稿一百篇」(1933年)、それぞれ1例ずつと制作年代を追って次第に少なくなります。
 
 よく知られているのは「春と修羅」(『春と修羅』)です。
 
春と修羅
     (mental sketch modified)
 
心象のはいいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の湿地
いちめんのいちめんの諂曲模様
(正午の管楽よりもしげく
 琥珀のかけらがそそぐとき)
いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
(風景はなみだにゆすれ)
砕ける雲の眼路をかぎり
 れいらうの天の海には
 聖玻璃の風が行き交ひ
   ZYPRESSEN春のいちれつ
    くろぐろと光素を吸ひ
     その暗い脚並からは
      天山の雪の稜さへひかるのに
      (かげらふの波と白い偏光)
      まことのことばはうしなはれ
     雲はちぎれてそらをとぶ
    ああかがやきの四月の底を
   はぎしり燃えてゆききする
  おれはひとりの修羅なのだ
  (玉髄の雲がながれて
   どこで啼くその春の鳥)
  日輪青くかげろへば
   修羅は樹林に交響し
    陥りくらむ天の椀から
    黒い木の群落が延び
      その枝はかなしくしげり
     すべて二重の風景を
    喪神の森の梢から
   ひらめいてとびたつからす
   (気層いよいよすみわたり
     ひのきもしんと天に立つころ)
草地の黄金をすぎてくるもの
ことなくひとのかたちのもの
けらをまとひおれを見るその農夫
ほんたうにおれが見えるのか
まばゆい気圏の海のそこに
(かなしみは青々ふかく)
ZYPRESSENしづかにゆすれ
鳥はまた青ぞらを截る
(まことのことばはここになく
 修羅のなみだはつちにふる)
 
あたらしくそらに息つけば
ほの白く肺はちぢまり
(このからだそらのみぢんにちらばれ)
いてふのこずえまたひかり
ZYPRESSENいよいよ黒く
雲の火ばなは降りそそぐ
 
 「四月の気層のひかりの底を」、「ああかがやきの四月の底を」、「まばゆい気圏の海のそこに」と3例の「底」があります。
 風は「聖玻璃」、「かげらふ」のまばゆい光の中で吹きますが、主体は「修羅」の心を抱いて地上を歩いています。光に満ちた四月の「気圏」、その一番下を、心に修羅を抱えて歩く人の姿が、「底」を歩く」と表現することで増幅されています。

 一九二四、一〇、二九、」(「春と修羅第二集」)では、寒さの近づくなか、の曇天の空の下を描きます。三二四  郊外「底」は春ばかりでなく、秋の、それも不作にあえぐ農民の生活をとらえた「青い槍の葉」(『春と修羅』)は田植え歌として賢治が作った詩です。「底」も 「気圏日本のひるまの底の/泥にならべる草の列」と少し概念的です。「コロイドの底」「ひかりの底」「かげとひかりの六月の底」とここでは作者の視線は現実に下に向いています。 「
   
 ……
鷹は鱗を片映えさせて
    まひるの雲の下底をよぎり
    ひとはちぎれた海藻を着て
    煮られた塩の魚をおもふ
……
 
 また、暗い心情の中の旅立ちを描く、「三三八 異途への出発 一九二五、一、五、」(「春と修羅第二集」)では、冷たい空の下の心境を記します。
 
……
誰のためにもならないのだと
いままでにしろわかってゐて
それでどうにもならないのだ
   ……底びかりする水晶天の
     一ひら白い裂罅のあと……
雪が一さうまたたいて
そこらを海よりさびしくする
……
 
 「 四一〇  車中 一九二五、二、一五、」(「春と修羅第二集」)では、列車の中の空気にも感じています。
 
……
ここらの水底の窓ぎわに腰かけてゐる
ひとりの鉄道工夫である
   ……風が水より稠密で
     水と氷は互に遷る
     稲沼原の二月ころ……
             ……
 「四一五〔暮れちかい 吹雪の底の店さきに〕一九二五、二、一五、」(「春と修羅第二集」)では吹雪の中の店先のわびしさを描きます。
 
……
暮れちかい
吹雪の底の店さきに
萌黄いろしたきれいな頸を
すなほに伸ばして吊り下げられる
小さないちはの家鴨の子
   ……屠者はおもむろに呪し
     鮫の黒肉はわびしく凍る……
風の擦過の向ふでは
にせ巡礼の鈴の音
 
 「春と修羅第三集」、「詩ノート」、「口語詩稿」では、「底」の出現は、それぞれ一例と数が少なくなります。
 「七四〇  秋 一九二六、九、二三」では、凶作の兆しの中集まる農民を描いて、雲も、「荒んで」います。

 
江釣子森の脚から半里
荒さんで甘い乱積雲の風の底
稔った稲や赤い萓穂の波のなか
そこに鍋倉上組合の
けらを装った年よりたちが
けさあつまって待ってゐる
 
東京での生活で生まれた「東京」では「底」を感じるのは光の中です。

 
「高架線」 一九二八、六、一〇、
かぼそきひるの触手はあがる
      温んでひかる無数のgasのそのひもは
      都会のひるの触手にて
      氷窒素のかゞやく圏にいたるべく
      あまりに弱くたゆたひぬ
  かゞやき青き氷窒素の層のかなたに!
  かゞやく青き氷窒素のかなたより
  天女の陥ちてきたりしに
  そのかげらふの底あたり
  鉄のやぐらの林あり
  そは天上の樹のごとく
  白く熟れたる碍子群あり
 
「光の渣」
コロイダールな風と夜
幾方里にわたる雲のほでりをふりかへり
須達童子は誤って一の悲願を起したために
その后ちゃうど二百生
新生代の第四紀中を
そのいらだゝしい光の渣の底にあてなく漂った
 
  文語詩「二月」(「文語詩一百篇」)では鳴り渡る電線の音を描きます。
 
みなかみにふとひらめくは、  月魄の尾根や過ぎけん。
 
橋の燈も顫ひ落ちよと、    まだき吹くみなみ風かな。
 
あゝ梵の聖衆を遠み、     たよりなく春は来らしを。
 
電線の喚びの底を、      うちどもり水はながるゝ。
 
 
 「電線」は、初期から描かれ、〔冬のスケッチ〕第一六葉、「ぬすびと」(一九二二、三、二)(『春と修羅』)にもみられ、すべて音として聴覚から捉えています。
 
 賢治が若い時代、詩への感興を呼び起こされたのは、広い空を駆け巡る光、風だったのではないでしょうか。その広さ、遠さの中に、自分を感じたときの言葉として、「底」は賢治の心に定着したのでしょう。年齢とともに、天空の広さを感じるよりも風景の中に自然以外の情景を読み込むことが多くなり、「底」も次第に減っていたのでしょうか。
 天空と風、その二つがあれば、それを感じられれば、私などはそれだけで十分楽しいと思うことがあります。詩を読みながら、若くない私も賢治の若い感性の中にひたり、しばし共有することができるのは幸いです。
  
注1 コンラート・ローレンツ『ソロモンの指輪 動物行動学入門』
 82ページ  早川書房  2006

注2 eccolo qua!
 モーツアルト歌劇「ドン・ジョバンニ」第一幕第一五場の召使の言葉「ほら、旦那様がいらっしゃるぞ!」。
 歌劇での急展開する場面とこの語語感を記憶していた賢治は、急に吹き降ろしてきた風の音と情景の形容に使った。
 







永野川2024年5月上旬
5日 9:30〜11:30 晴れ 24℃ 
 
   夏日の予報がでていましたが、気持ちのいい空気で、風もなく探鳥日和です。
 二杉橋から入ると少し前の雨のせいで水量は豊富で、工事も終わって、橋近くの中州はすっかりなくなっていました。
 西岸からウグイスのさえずりを聴きました。
 少し上って中州が少し現れると一羽、水面すれすれに上っていきました。この飛び方はイソシギかもしれませんが、距離もあって、一瞬で消える早い動きで判別つきません。この辺りはイソシギがいる場所ではあるのですが。
 コサギが1羽、かなり立派な冠毛が見えました。その少し上に、今度はダイサギ1羽、嘴、足も黒くなっていました。
 ムクドリが2羽中州の草むらから飛び立ちました。
 
 今日のトピックスは、今季初のオオヨシキリとセッカです。。
合流点の公園側の川岸のヨシ原でオオヨシキリが囀っていました。1羽、褐色でモズ大の鳥がヨシの中に消えていき、判別に悩んでいた時でした。別の場所で囀っていたので2羽は確実に来ています。ヨシはまだ育ち始めたばかりですが、成長してくれることを祈るばかりです。
 もう一つはセッカは例年通り、赤津川の田です。そこは少し、播種が遅かったせいかまだ一面の緑の麦が広がっています。ずっと上昇声で鳴き続けていました。そのせいか、今日はヒバリの声が2か所で小さ目でした。
 
 公園の東池はカルガモ2羽、カイツブリが1羽、繁殖声を上げていました。
 もう一つ声を上げていたものはウシガエルです。2匹が水面でもつれているようで、繁殖行動だったのかもしれません。あまり増えてほしくないものですが。
 ツバメ1羽、カワウ1羽が上空を横切りました。
 西池にはコガモが8羽残っていました。まだ渡らなくてよいのでしょうか。カルガモは1羽のみでした。
 ここでは珍しく、カワセミが東岸から西岸へと渡って、池でなにかを捕らえては岸に留まっていました。うまくいかなかったのか何度も繰り返していつの間にか消えてしまいました。その後もう一羽も東岸から西方に消えてしまいました。一瞬の青が目に残ります。
 公園のパークセンターにいってみると、ツバメには雛が生まれたようで、2羽が交代で出入りしていました。雛はまだ見えませんでした。
 
 大岩橋河川敷林でホオジロが低木の頂点で囀っていました。河川敷の草むらで2羽、林でも1羽囀っていました。
 林からはメジロと思われる声も継続して聞こえました。これから葉陰から聞こえる声の判別に悩まされるシーズンです。
 大砂橋付近岸辺でアオサギ1羽見かけました。大岩橋近くの田では、耕運機の後を追いかける2羽がいました。ほんとうに小さな田ですが、素敵な風景を作っていました。
 ガビチョウが2か所で囀っていました。
 
 合流点近くでこの頃めっきり少なくなったキジ1羽に会いました。
 赤津川に入るとあちこちでカルガモ、一か所で8羽いるところもありました。コガモがここにも1羽、3羽、帰らなくていいの?と思います。
 電柱のてっぺんにカワウが止まって体のバランスに苦心しているようでした。
 合流点でイワツバメ2羽、やっと確認できました。ツバメも良い天気のせいか上空にいるらしく、6羽にとどまりました。
 
 ハリエンジュが満開でしたが、なぜか香りがあまり降りてきませんでした。散り際の方が強いのでしょうか。
 今季初のセッカ、オオヨシキリに会え、幸いでした。ついでにウシガエルにも会ってしまいましたが。公園の川に外来植物アマゾントチカガミが繁茂始めたようなのも気がかりです。
 
カワウ:公園東池に1羽、赤津川1羽、計2羽。
カイツブリ:公園東池1羽。
カルガモ:二杉橋〜上人橋1羽、1羽、3羽、1羽、公園東池に2羽、
 西池1羽、赤津川2羽、2羽、8羽、計21羽。
コガモ:公園西池8羽、赤津川1羽、3羽、計12羽。
ダイサギ:二杉橋〜上人橋1羽、大砂橋付近1羽、赤津川1羽、
 計3羽。
コサギ: 永野川睦橋付近1羽。
アオサギ:大砂橋付近に1羽、大岩橋付近田に2羽、計3羽。
イソシギ: 永野川睦橋付近1羽。
モズ:赤津川、川岸に1羽。
カワセミ:公園西池に2羽。
スズメ: 特に目立った群れはない。
ムクドリ:二杉橋 〜上人橋2羽。
ハシボソカラス: 特に目立った群れはない。
ハシブトカラス: 特に目立った群れはない。
ヒバリ:赤津川3か所。
ツバメ:二杉橋〜上人橋1羽、公園パークハウスの巣に2羽、
 赤津川3羽、計6羽。
イワツバメ: 合流点に2羽。
ウグイス:二杉橋付近1羽、公園1羽、1羽、大岩橋付近2羽、
 計5羽。
セッカ: 赤津川田に1羽。
オオヨシキリ:合流点に2羽。
セグロセキレイ:赤津川1羽、永野川1羽、1羽、計3羽。
カワラヒワ: 二杉橋〜上人橋1羽、大岩橋河川敷林1羽、計2羽。
メジロ: 大岩橋付近山林2羽。
ホオジロ: 大岩橋河川敷で1羽、1羽、1羽、1羽、計4羽。
ガビチョウ:大岩橋河川敷林1羽、1羽1羽、計3羽。
 
追記
6日、片柳町自宅庭に初めてガビチョウが来ました。繁殖地を広めていますね。

 
 
 







2024/04/30 10:48:50|その他
永野川2024年4月下旬
25日 9:30〜12:30 晴 24℃ 

 夏日の意予報も出ている、よく晴れた日、朝から暖かでした。
 上人橋から赤津川に向かいますが、鳥の姿は見えません。イカルチドリと思われる声がずっと続いています。コチドリの声とは違うので、鳴き声図鑑で調べましたが、あまりはっきりした違いはわからず、イカルチドリに入れました。
 上空をダイサギが通過し、別の1羽が合流点のすぐ下の草むらにも見えました。
 錦着山裏の田でヒバリが一か所で鳴き、ウグイスが川沿いに2か所で鳴きました。場所はわかりませんでしたが、コジュケイの声が聞こえました。
 カルガモが2羽、中洲の草むらの近くにいるほか、他の2羽が岸の草むらにもいました。
 ツバメが1羽上流から下ってきました。

 赤津川で、セグロセキレイ1羽、モズが1羽、川岸の草に留まっていました。
 カイツブリが1羽、潜水しています。
 ツバメが3羽、3羽、飛びました。イワツバメはいませんでした。
 ツグミが1羽、田の面をかすめるように降りて行きました。
 
 公園に入るとウグイスに声が聞こえ、少し離れた川沿いの草むらの方からも聞こえました。
 大砂橋近くの山林の大木で、チッチという声で動きがあったのですが、新芽が大きくなりだして今一はっきりしません。あきらめているとホオジロが1羽出てきてくれて取水口の上に留まり、地鳴きを繰り返していました。 
 公園に行くと草むらでしきりに囀る声が聞こえ、これは間違いなくホオジロです。
 ガビチョウの声も聴きました。
 対岸樹木でカワラヒワ3羽、囀りではなく綺麗な声でした。
 公園の芝生を歩いているとツグミが飛び出し、また1羽飛びだしました。よく見るとあちこちに3羽、4羽とまとまって歩いています。芝刈りが行われた後のようです。今年はツグミにはあまり会えなかったので嬉しいことでした。あるいはもう渡って行くのかもしれません。
 公園の西池にはヒドリガモが8羽、コガモも4羽、残っていました。  
 東池にカルガモが2羽、2羽、ヒドリガモが2羽、コガモが6羽、カイツブリも2羽接近した距離で潜水を繰り返していました。
 永野川も鳥が少なく、ダイサギが1羽、1羽、セグロセキレイが1羽、川中を移動していました。
 川底の工事は終わってかなりの水が流れていました。二杉橋近くの護岸でコガモが6羽、これらもペアを組んで渡っていくのでしょうか。今日見たカルガモやコガモはすべてペアを組んでいた気がします。どこかでカルガモの雛に会いたいものです。
 
カイツブリ:赤津川に1羽、公園東池2羽。
カルガモ:合流点に2羽、2羽、赤津川に2羽、1羽、2羽、公園西池
 に2羽、東池に2羽、永野川3羽、1羽、計17羽。
ヒドリガモ、公園西池8羽、東池2羽計10羽。
コガモ:公園西池4羽、東池6羽、永野川二杉橋上6羽、計16羽。
ダイサギ:合流点1羽、1羽上空、公園1羽、大砂橋1羽、
 永野川1羽、1羽、計6羽。
アオサギ:合流点1羽、赤津川1羽、公園1羽、滝沢ハム池1羽、
 計4羽。
イカルチドリ: 合流点1羽。
モズ:赤津川、川岸に1羽。
スズメ: 特に目立った群れはない。
ハシボソカラス: 特に目立った群れはない。
ハシブトカラス: 特に目立った群れはない。
ヒバリ:合流点錦着山裏田に1っか所、赤津川3か所、計4か所。
ツバメ:合流点1羽、赤津川3羽、3羽、永野川1羽2羽、計10羽。
ウグイス:合流点2羽、1羽、公園1羽、1羽、大岩橋1羽、1羽、
 計6羽。
セグロセキレイ:赤津川1羽、永野川1羽、1羽計3羽。
カワラヒワ: 公園岸の大木で3羽。
ツグミ: 赤津川で1羽、公園芝生で、3,4,1,1、計10羽
ホオジロ: 大砂橋森林近くの川で1羽地鳴き、公園草むらで囀り1羽、 
 計2羽。
ガビチョウ: 公園1羽、1羽、大岩橋河川敷林1羽、計3羽。

 
 
 







永野川2024年4月中旬
16日 9:00〜11:30 曇20℃
 
 曇の予報ですが、日差しがありそうなので出かけました。明日は雨の予報です。
 
 今日のトピックスはイワツバメです。
 赤津川のいつもの橋で一瞬目前をよぎりました。確認していると、橋の下に飛び込み飛び出しを繰り返し10羽ほどいます。橋の下を覗けないのが残念ですが、きっと毎年ここを営巣場所と決めているのかもしれません。今年の目標を果たせたようで嬉しいことでした。
 
 二杉橋上は土砂の掘削をやっていたので、あまり鳥が近づかないようですが、少し離れたところでセグロセキレイ3羽、2羽見つけました。
掘削している近くの浅瀬をコサギが歩いていました。また少し離れたところにももう1羽、冠毛がありました。さらに睦橋付近にももう1羽、絶滅危惧種と言われていることを思うとうれしくなります。
 岸辺にコガモが1羽だけいました。
 ツバメは1羽ずつ通り過ぎます。
 ダイサギも1羽、こちらはまだ黄色い嘴でした。
 カルガモが3羽、2羽、2羽、と少数で固まっています。
 民家にモズが1羽で鳴いていました。
 ツグミが1羽、川から民家へ移動していきました。
 公園の東池は、一面にソメイヨシノの花吹雪で綺麗でしたが、鳥はいませんでした。
 西池にはまだヒドリガモが21羽残っていました。カルガモは4羽のみ、カイツブリが2羽いて、繁殖声を上げていました。今年は巣が見られるでしょうか。
 公園の芝生にツグミが1羽、今日は2羽目です。今年はあまりツグミに会えませんでしたが、まだ元気でいてくれて嬉しいことです。
 ガビチョウの声は公園では今日は1羽のみでした。
 公園のエノキのシジュウカラ、なんだか一生懸命に囀っているようでした。
 公園の草むらでは、ウグイスの警戒声が聞こえました。上空をアオサギが通ったからでしょうか、今の時季に聞くのは珍しい気がします。すこしすると囀りに変わっていました。
 公園のパークハウスの軒にツバメの巣がありました。1羽が上に覆いかぶさっているようで尻尾の先と頭が見えました。なぜか周囲で別の2羽が飛び交っていました。
 大岩橋付近では鳥があまりいなくてガビチョウの声のみでした。大砂橋近くでやっとアオサギ1羽に会いました。
 滝沢ハムの林にキジバト2羽、この辺りで繁殖かしているのでしょうか。池にはカルガモ1羽のみでした。
 赤津川に入ってコガモが2羽、少し上でも2羽、パートナーを決めて渡るということをきいたことがあります。カルガモも2羽3羽と少数ずつです。そろそろ繁殖でしょうか。
 
 ソメイヨシノは花吹雪、濃いピンクの八重桜、水道庁舎の御衣黄が7分咲き、今年の桜ももうじき終わりです。
 
カワウ: 公園上空1羽。
カイツブリ:公園西池2羽。
キジバト: 滝沢ハム林に2羽。
カルガモ:二杉橋〜上人橋までに3羽、1羽、2羽、公園西池2羽、
 大砂橋付近1羽、滝沢ハム池1羽、赤津川3羽、3羽、2羽、合流点  
 2羽、計20羽。
ヒドリガモ、公園西池21羽。
コガモ:二杉橋上1羽、赤津川2羽、2羽、計5羽。
ダイサギ:二杉橋上1羽、公園川1羽、大砂橋1羽、合流点1羽、
 計4羽。
コサギ: 永野川二杉橋上に2羽、1羽、睦橋付近1羽、計4羽。
アオサギ:公園上空1羽、川に1羽、大砂橋付近1羽、赤津川1羽、
 計4羽。
モズ:睦橋付近民家に1羽。
スズメ: 特に目立った群れはない。
ムクドリ:赤津川電線1羽。
ハシボソカラス: 特に目立った群れはない。
ハシブトカラス: 特に目立った群れはない。
ヒバリ:赤津川4か所、合流点錦着山裏田に1か所、計5か所。
ツバメ:二杉橋 〜上人橋1羽、1羽、公園1羽、1羽、1羽、
 パークハウスの軒の巣に1羽、付近に2羽、滝沢ハム林に3羽、
 赤津川に3羽2羽、計16羽。
イワツバメ: 赤津川に10羽+
ウグイス:二杉橋 〜上人橋1羽、1羽、公園草むら1羽、1羽、大岩橋河川敷林1羽、1羽、1羽、滝沢ハム林で1羽、計8羽。
セグロセキレイ:二杉橋〜上人橋3羽、2羽、大砂橋付近1羽、
 計6羽。
シジュウカラ: 公園エノキで1羽。
ツグミ: 永野川睦橋付近岸から民家へ1羽、公園芝生に1羽、計2羽。
ガビチョウ: 公園1羽、大岩橋河川敷林1羽、計2羽。

 
 







2024/04/11 22:11:00|その他
永野川2024年4月上旬
7日 9:30〜11:30 晴 22℃
 
 昨日とうって変わって 暖かい日となりました。
 上人橋上の浅瀬で、嘴の黒いサギを見つけました。大きかったのでダイサギだとは思いましたが、よく見ていると嘴付近の青さが確認できました。婚姻色を一人で確認したのは初めてかもしれません。足先まで黒いのも確認しました。
 岸の樹木で、コジュケイの声を今季初聞きました。
 ウグイスも囀っていました。
 赤津川に入るところで、ツバメ2羽が川を遡っていきました。今季初、探鳥の間が開いていたので初見とは言えませんが嬉しいことでした。その後を2羽、2羽、1羽と次々に現れました。
 ヒバリは5か所で囀って、シーズン到来です。
 トビが上空を舞い、川岸でモズが草むらに隠れました。
 草むらを飛ぶ小さい声が気になって、しばらくして、やっとアオジ♂を確認しました。久しぶり、貧しい草地ですが、頑張ってくれているなと思います。
 滝沢ハムの林に行くと、またガビチョウの大きな声が聞こえました。季節になったというか、またその季節か、とも思います。綺麗な声ですが、繁殖する外来生物という思いが離れません。
 滝沢ハムの池にはヒドリガモが10羽、一斉に飛び立ち、コガモが1羽残りました。行動を共にしているわけではないようです。上空をアオサギが舞いました。
 クヌギ林ではシジュウカラ、コゲラの声がしていました。
 大岩橋の少し上で、林から対岸に向かって1羽のワシタカが樹木に留まりました。飛んだ時、トビとは違って白っぽく縁取りがある感じでした。ゆっくり留まっていなくて確認できなかったので、帰って図鑑で確認する限りノスリのようです。2019年の台風後、川が破壊され、さらにその後工事が続き、以来見ていませんでした。少し自然が戻って来たのかもしれません。
 河川敷でキジの声が聞こえました。河川敷の草むらでホオジロのさえずりを聴きました。これも季節到来です!少し先の公園の川岸の草むらでも聞こえました。
 公園の桜並木でコゲラがにぎやかでした。
 公園の西池にはアオサギが1羽のみ、東池にはまだヒドリガモが44羽残っていました。カイツブリの巣作りの情報を聞いたのですが、今日は1羽が潜水を繰り返しているのみでした。 
 永野川を下ってくると、睦橋付近で、浅瀬でダイサギ1羽、これは黄色い嘴でまだ冬羽でした。少し下に、嘴が黒くて小さめのものがいました。やっと足先の黄色と冠毛を確認、コサギでした。これも幸運でした。
 少し先で今日初めてのセグロセキレイに遭って少し安心して、今日の探鳥は終わりでした。
 ソメイヨシノは7分咲きの木とどうやら満開で散り始めと半々くらい。上人橋付近は花見の車で、渋滞状態、公園もお花見と子供の土手滑りや川遊びでにぎわっていました。もうじき桜吹雪に包まれる日がくるでしょう。ヒメオドリコソウがたくさんのこびと達のようです。
 
カワウ: 公園上空1羽。
カイツブリ:公園東池に1羽。
カルガモ:合流点3羽、赤津川3羽、大砂橋付近4羽、
 公園東池に11羽、永野川2羽、計23羽。
ヒドリガモ:滝沢ハム池10羽、公園東池44羽、計54羽。
コガモ:合流点1羽、赤津川2羽、滝沢ハム池1羽、公園東池3羽、計7羽。
ダイサギ:合流点1羽、1羽、大砂橋付近1羽、1羽、永野川1羽、1羽、計6羽。
コサギ: 永野川睦橋付近1羽。
アオサギ:赤津川上空1羽、公園東池1羽、計2羽。
トビ: 赤津川田の上空1羽。
ノスリ: 大岩橋上樹木に1羽。
モズ:赤津川岸の草むらで1羽。
コゲラ: 滝沢ハムクヌギ林1羽、公園サクラ並木に1羽、計2羽。
スズメ: 特に目立った群れはない。
ムクドリ:赤津川電線2羽。
ハシボソカラス: 特に目立った群れはない。
ハシブトカラス: 特に目立った群れはない。
ヒバリ:赤津川5か所。
ツバメ: 赤津川2羽、2羽、1羽、陶器瓦店付近4羽、6羽、
 永野川4羽、計19羽。
ウグイス: 合流点1羽、公園1羽、大岩橋付近1羽、1羽、計4羽。
セグロセキレイ:永野川睦橋付近1羽。
シジュウカラ: 滝沢ハムクヌギ林で1羽。
ホオジロ: 公園の川岸の草むらで囀り1羽、大岩橋河川敷で囀り1羽 計2羽。
アオジ:赤津川土手1羽。
ガビチョウ: 公園1羽、滝沢ハム林1羽、永野川1羽、計3羽。