11日
悪天候が続き、前回から2週間空いてしまいました。幾分気温は低めでしたが、快晴で、9:00ころ家を出ました。早朝探鳥に切り替えようと思いつつ、朝、雨のことが多く、日が過ぎてしまい、この日この時間になりました。
二杉橋付近は雨で中州がなくなり、鳥はほとんど見えません。
取水口の辺りに、嘴が黒くて周囲が黄色いところは、マガモ雌に見える小さめのカモが、全く孤立した状態で留まっていました。最初はカイツブリかと思ったくらい、大きさはコガモ程度にも見え、謎でした。最近見た孤立した謎のカモも、この個体だったのかも知れません。
上空をゴイサギが、駆け抜けていきました。ここでは滅多に降りませんが、時折上空で見かえます。生息の条件がないと言うことでしょうか。
今日のトピックスは、カワセミの親子です。
行きに永野川の岸にヨシの茂っている場所で、カワセミらしい声をききましたが確認できませんでした。帰路、また声がしたので見ると、ヨシに2羽があいつで留まりました。しばらく鳴き交わしていたのですが、双眼鏡に入れる間に1羽がいなくなり戻って来ず、残されたほうはじっと留まっていました。よく見ると幾分小さめ、模様もいくらかぼやけていて、親子のペアだったようです。そういえば昨年もこの場所で、餌を与えない親の姿を見ました。あるいは巣立ちの時だったのかも知れません。
ここは冬にはヨシが消えて、土の土手になるところです。この場所で繁殖しているのなら嬉しいことです。
カワセミは、公園の池でも1羽確認できました。
もう一つ、昨年の九月以来見えなかったコサギ1羽、睦橋付近で確認できました。飾り羽が風になびいて綺麗でした。夏に来るのでしょうか。また一つの楽しみとなりました。
公園内のハリエンジュで、ツリツリという感じの声がして、探しましたが見つかりませんでした。おそらくエナガの声だと思いますが、この辺で、この季節には、珍しい気もします。
赤津川の田の、代掻きの終わった畔にキジ雄が1羽下りていました。肩のオレンジ色の羽が、太陽を浴びて、金色に輝いて見えました。初めて見る光景でした。
ツバメが少ない気がします。今日も全13羽で、時折遭うという感じです。ツバメは益鳥、多ければ豊作、と言う気がしてしまいます。
枝は葉で覆われ鳥の見にくい季節となりました。前回より早い時間ですが、鳥の数は少なかった気がします。ここでは時間にはあまり関係はないのでしょうか。今日は少し気ぜわしかったせいもあって、じっくり待つゆとりがなかったのかも知れません。
今年は、公園一帯の芝生の部分も刈り取らず除草剤(枯れ葉剤)が撒かれています。シロツメクサなど繁茂する草が黒く見苦しいですし、なんいってもこの広い面積全体に撒かれていることには恐怖を感じます。なぜ刈ると言う一手間を惜しむのでしょうか。また芝生用の除草剤(発芽抑制剤)なら、このような醜い姿をさらすこともないのです。管理がうまくいっていないのだと思います。
毎年刈り取られている土手の法面はイヌムギやスカンポ(スイバ)が伸び放題で、ここだけ刈ってないのは以前申し出たことを守ってくれているのかも知れませんが、この状態がよいとは言えません。毎年、荒れ地化が進んでいます。
ただスカンポの穂には濃いピンクとサーモンピンクと白いものがあるのを初めて知りました。グラデーションが美しかったので少し貰って帰りました。
北原白秋の童謡「すかんぽの咲くころ」(初出『「赤い鳥』1925(大正14)年7月号)には、〈土手のすかんぽジャワ更紗〉と言う歌詞があります。ジャワ更紗は、花など動植物の写生や点描などが格子や斜稿と組み合わされた細かい模様です。
宮沢賢治は18才の時の短歌に〈ちいさき蛇の執念の赤めを綴りたるすかんぽの花に風が吹くなり 〉 と詠っています。
この季節、スカンポは 人それぞれに思いを残したようです。
滝沢ハム所有の草地がヨシを残して刈り取られたようで、あるいはヨシを育ててくれるのかも知れません。それは嬉しいことです。公園のワンド跡も、手を入れるならその方向で行ってほしいと思います。
久しぶりに行った川では緑がまぶしく、コガモもツグミも消えていました。ハリエンジュも散って、芳香に包まれることも出来ませんでした。でも川岸にはノバラが咲き、ヨシも伸び始めています。これからを楽しみに、もう少しまめに足を運びたいと思います。
鳥リスト
キジ、カルガモ、マガモ、キジバト、アオサギ、ダイサギ、ゴイサギ、イカルチドリ、カワセミ、ハシハボソカラス、ハシブトカラス、ヒバリ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、ムクドリ、スズメ、ハクセキレイ、ホオジロ