宮澤賢治、風の世界

宮澤賢治の作品を彩る言葉と風を追って宮澤賢治の世界を訪ねよう。 賢治は風という言葉に何を託したか。風を描くためにどんな言葉を選んだか。 賢治は何を求めて風の中に身を置いたのだろう。 そこに少しでも近づきたくてページを埋めていく。
 
永野川2019年10月中旬
17日 10:00〜12:00
 12日の台風から5日目です。
 台風の痕跡は想像以上でした。二杉橋から入ると、あちこちで溢水の跡が見られ、岸辺の土手が何カ所か崩れていました。岸辺の草もすべて押し流されて倒れ、茶色く変わっていました。
 上人橋付近で決壊したので重機が入り、大砂橋の手前の土手が崩れて通行止めになっていたほか、赤津川の橋が2つも流されていました。
 公園のワンド跡は低木がほとんど流されて、ヨシ原もなぎ倒されて砂利が積もって、全く風景が変わってしまいました。水かさが多く、はっきりしませんが、川の流れも大分変わってしまっているようです。
 シンボルのように思っていたワンド跡が、消えてしまうかも知れません。或いはよき再生をしてくれるでしょうか。
 
 二杉橋から上人橋まで水量がまだまだ多く流れも速く、カルガモが15羽、護岸に上っていました。
 モズの声が岸の民家で時々聞こえます。岸の低木の向こうから、イカルチドリの声がしていました。
 公園側から合流点を見ると、チュウサギが3羽、1羽ずつ離れた場所で佇んでいました。チュウサギはまだ渡っていなかったのか、赤津川の田んぼで、チュウサギ6羽とダイサギ1羽の混群が見られました。
 公園入り口のサクラの木でコゲラの声がしました。
 公園の川も水が速くて留まる鳥は無いなか、ハクセキレイが3・2・3・3と飛び、セグロセキレイ5羽、キセキレイも1羽飛びました。今日はセキレイ類が目立っています。というかそれしかいません。アオサギが1羽のみ岸辺にいました。
 大岩橋の河川敷林でウグイスの地鳴きを聞きました。
 大砂橋方面には行けないので、あまり成果がありませんでしたが、公園の滝沢ハム側に戻りました。
 サクラの枝でシジュウカラ2羽、コゲラ1羽、エナガ12羽の混群に会いました。コゲラはすぐ近くにいてくれたので頭部の赤みが無いことも確認出来ました。コゲラに会えて、ふさいだ気分が少し明るくなったところで、滝沢ハムのクヌギ林で、コゲラより大きなドラミングが聞こえました。動く影を追うと、アカゲラの白と黒の模様が見え、一瞬ですが腹部の赤い部分が見え、、確認できました。すぐ木立の中に入ってしまいましたが今季初、それも一年に一度有るか無いかのチャンスです。これで今朝のショックは大分収まりました。
 エナガを見ている時、その少し先に一瞬ヒヨドリとも違う鳥がいて、眼線で追ってもなかなか捕まらず、南の方へ飛んでしまいました。少し、追い続けてみると、尾が長く猛禽類のようです。ツツドリ、チョウゲンボウも考えられるのですが、季節、飛び方、大きさからするとコチョウゲンボウかと思います。
 
 赤津川も水かさが多くて、ほとんど鳥が見えません。先述したダイサギ1羽、チュウサギ6羽のみでした。
 川を下ってくると珍しくバン1羽、浮巣のようなものの上にいました。近くにイソシギが1羽、必死に水をさけて護岸を横に歩いていました。
 合流点ではカワウが2羽羽を休めていました。
 永野川西岸は、あまり鳥も期待出来そうにもなく、工事現場もあるので、錦着山の裏道に出て帰宅しました。

 公園の景色はどうなるのでしょう。恐らく放置されるでしょうし、そうすればまた自然が蘇るかも知れません。でも整備する方向に再生されれば、全く違う風景と環境になるでしょう。
 探鳥シーズンを控えて憂鬱です。
 
鳥リスト
カルガモ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、バン、イソシギ、イカルチドリ,アカゲラ、コゲラ、コチョウゲンボウ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトカラス、エナガ、シジュウカラ、ヒヨドリ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、キセキレイ
 
 







永野川2019年10上旬

9日 6:40〜8:00
よく晴れて、空気も澄んで探鳥日和でした。
5:20分にはまだ暗く、様子を見ていたら6:40分になってしまいました。
大平山全体、霧で隠れていて心配でしたが、朝霧晴れるというように川に着くころはすっかりよい天気になりました。
川の水はいつも通りの量になって少し中州も見え、鳥の期待出来そうな状態です。
二杉橋すぐ上には、カルガモ5羽とセグロセキレイが飛び交っていました。
セキレイ類が多くて、セグロセキレイは最終的には12羽、ハクセキレイも3羽、公園で今季初のキセキレイも1羽観察できました。
モズがあちこちで見え、全部で9羽、ほとんどが高鳴きでした。
公園の東駐車場のサクラで、9月中旬と同じに、エナガ12羽、コゲラ1羽、シジュウカラ1羽の混群に会いました。
公園の川の中州にイカルチドリが2羽、じっと動かず寄り添っているようでした。繁殖期は2〜8月とのことなので、ペアではなく、黒い模様があまりはっきりしないので、2羽とも幼鳥かも知れません。
カルガモが増えてきて、池で11羽、赤津川の田の畦で13羽を始め34羽となりました。
大岩橋下の公園近くの民家でカケスの声がして1羽が飛び出しました。少し歩くと、公園の川の向こう岸からカケス5羽が次々と渡ってきて山のほうへ消えていきました。カケスは何をしに平地に出てきたのでしょう。思いがけず、いつも山の中に居て声しか聞こえないカケスの特徴のある飛び方と青い模様を見られて幸運でした。
公園の川に、ここでは珍しくカイツブリ1羽、幼鳥のようにも見えました。池にはいなかったので、成長して移動したのかも知れません。もう1羽、赤津川でやはり幼鳥が見えました。親は居なかったので独立したのかも知れません。
大砂橋と大岩橋の中間くらいの岸では、ホオジロの地鳴きの声が沢山聞こえ、対岸を飛ぶホオジロくらいの大きさの鳥を確認出来たのですが、過眼線がどうもはっきりしません。でもホオジロの囀りがかなりはっきり聞こえました。バードリサーチのお話では、いまの時季でも、日長時間の関係でよく囀るのだそうです。ここから見た対岸は以外に明るくて、鳥の動きがよく見え、シジュウカラ1羽が確認出来ました。
澄んだ日差しの中で、大岩橋河川敷林ではカラスウリが沢山実をつけ、透明に見えるほど赤く輝いていました、
探鳥シーズンの始まりです。
 
鳥リスト
カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、イカルチドリ、コゲラ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトカラス、エナガ、カケス、シジュウカラ、ヒヨドリ、スズメ、セグロセキレイ、ハクセキレイ,キセキレイ、ホオジロ
 







永野川2019年9月下旬

 

     工業高校裏の秋咲きのサクラが7分咲きになっていました。
     この公園で今年最後のサクラです


27日

久しぶりに、よく晴れてさわやかな朝です。少し遅れて6:00〜8:10の探鳥です。

コースを変えて、上人橋から赤津川へ先に入りました。

真っ先に、上人橋でカワウが下っていきました。モズ2羽が保育園のサクラで高鳴きを始めたほか、周辺でも3羽が鳴き声を上げました。今日は、その他3羽、高鳴きは3回でした。

頭上を、シルエットから判断して確かにゴイサギが2羽、南へ移動していきました。

カイツブリが合流点で1羽、その他は池と二杉橋上で計3羽になりました。

赤津川の田で、チュウサギ11羽が廃屋の木に留まっていて圧巻でした。今年最後の群れかも知れません。

ヒヨドリが増えてきました。公園で6羽、大砂橋近くで林から林へ渡って6羽、その他どこからか声も聞こえます。

ハシブトカラスは猫の集合場所の近くで、やはり群れていました。餌やりの人がいない時間なので猫は6匹ほど、人が行くと近づいてきます。カラスはベンチやハリエンジュの枝で待機して11羽でした。前も言いましたが、猫のすぐ隣りにもいます。

大岩橋付近の山林にカケスが今季初鳴き声を聞かせてくれました。

大岩橋すぐ上の河川敷林の深いところでガビチョウの声が聞こえました。移動している、というかこの辺に棲み着いたようです。

河川敷林ではキジバトやシジュウカラが確認出来ました。奥で動いている個体が何種かいるのですが、今一、葉の茂りで見つかりません。我ながらあまり正確なデータが取れていないとつくづく思います。

公園の土手から川を見ていたら、一瞬チーという声がしてカワセミが水面から舞い上がり岸の木に停まりました。かなり大きなでした。暫く停まっていてくれました。

永野川を下ってくると、睦橋下辺りで、モズ大の鳥が電線に停まりました。モズの幼鳥かと思いましたが、全体に黄褐色で腹部は白っぽく、嘴がモズとは違います。白い過眼線がうっすらとあり、眼が可愛いヒタキの目をしていました。バードリサーチでのお話ではガビチョウかも知れないとのことでしたが、送って下さった写真はかなり濃い茶色で、過眼線が太く眼のまわりを、囲んで少し違うようでした。もう一度見ることが出来たら、はっきりするのですが。宿題です。 

工業高校裏の秋咲きのサクラが7分咲きになっていました。この公園で今年最後のサクラです。暫くここは通らなかったので、見落すところでした。3本のうち1本は樹勢が無く、ただでさえ淋しげな秋のサクラが一層侘しいものになっています。

あちこちでヒガンバナが見頃です。一見植えられたようなものもありました。私個人としては、野生の花が一面に咲き誇る風景はあまり好きでありません。公園課が公園に注意を払ってくれるのは嬉しいのですが、意図がはっきりせず、少し恐い気がします。

日差しは強くても、青い空の底はもう秋です。

 

鳥リスト

キジ、カルガモ、カイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、チュウサギ、カワセミ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトカラス、カケス、シジュウカラ、ウグイス、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、セグロセキレイ、ホオジロ,ガビチョウ

 

 

 








永野川2019年9月中旬

17日 5:30〜7:40

台風の余波がすっかり消えて大変よい天気です。二杉橋から入ると、水量がとても多くて中州はありません。少し昇った所で、ダイサギ、アオサギ、カルガモが川岸に寄り添うようにしていました。

睦橋下でイソシギが1羽下っていきました。川面をセグロセキレイも2羽、3羽と飛んで行きます。

少し昇って、モズが川岸の民家で鳴いていました。かなり目立つ声です。赤津川に入ったところでは、電線にモズが来て少し高い声で鳴き始めたのですが、何故か小鳥の鳴き真似を初めてしまい、ずっと鳴いていました。モズも先回から急に増え始め、その他3カ所で鳴いて、高鳴きかどうか迷うところでしたが、バードリサーチのお話では高鳴きとしてよいとのことでした。
 
公園の入り口の桜の木で、シジュウカラが2羽、先回、混群がいたところです。シジュウカラはその後、滝沢ハム付近のサクラの木に、巣立ちしたばかりの若鳥が2羽見えました。あちこちで動き出したようです。

公園の川でカワセミが鳴いて移動しました。この時は背中の青をちょっと見ただけでしたが、その後赤津川を遡る個体に会い、この時は、少しの間姿を見ることができました。

大岩橋を越えると、養護施設の少し上の奥の山林で、またガビチョウの声がしました。少し歩いたとき、道の反対側、河川敷林でもかなり近くで、はっきりとした声が聞こえました。いままでの群れが2カ所に分れたのでしょうか。あるいは別の所から来たのでしょうか。

ヒヨドリが林から林へ田の上を移動します。林でウグイスの地鳴きがしましたが、今日はここだけでした。

大岩橋を渡りながら、いつものように河川敷林の林縁を眺めると、何か白くて動かないものがありました。人工物かと思ったのですが、双眼鏡に入れると猛禽でした。白い過眼線、大きな目、はっきりと綺麗な白地に黒の腹部、ダークブルーの背、記憶をたどるとオオタカのようです。家で図鑑で確認しました。ここで留まっているのをはっきりと見たのは初めてです。3分ほど動かないでいてくれましたが林の中に消えました。

滝沢ハム近くの芝生の猫とハシブトカラス、今日は餌やりの人がいなかったので猫は2、3匹でしたが、ハシフトカラスは7羽の群れが2隊、一カ所では、ベンチに猫が1匹いる周囲にカラスが7匹集まっていました。猫は平気でしたが、襲われるのも時間の問題だと思います。餌をやる人には現実を見て欲しいと思います。

合流点でアオサギが羽を広げて乾かしていました。この川を見始めて20年ほどになりますが、見たのは三度目です。他の鳥たちは干さないのでしょうか。それとアオサギも滅多に干さないのでしょうか。赤津川を往復して来たときも、まだ広げていました。

赤津川の田で、チュウサギ1、1、2、と4羽、まだ残っているようです。

上人橋に戻ってきたら、山林でコジュケイの声が聞こえました。

稲刈りがそろそろ始まりましたが、いつも100羽単位でいるスズメが今年は見えないような気がします。威嚇用のテープも今年は流されていないのですが。何か稲田の豊かさとは反対の、侘しさを感じます。

久しぶりによく晴れて、鳥たちの色々なシーンに会えてよい探鳥となりました。

 

鳥リスト

コジュケイ、カルガモ、アオサギ、チュウサギ、ダイサギ、イソシギ、オオタカ、カワセミ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトカラス、シジュウカラ、ウグイス、ヒヨドリ、スズメ、セグロセキレイ、ガビチョウ








永野川2019年9月上旬

10日 5:40〜7:30

台風が過ぎ、よい天気になりました。

上人橋から公園に入りました。入り口の桜並木は大分葉が落ちて、一瞬、中の鳥の動きが見えました。沢山いたのはエナガ12羽でした。またコゲラが啼いて一瞬姿を現し、その後シジュウカラが3羽移動していました。秋の混群の始まりでしょうか。

モズが芝生までの道の短い間に3羽姿を見せ鳴きました。モズはその後公園のなかでも6羽、滝沢ハムの林でも1羽、計10羽となりました。高いキチキチキチという声で鳴くものが多く、これも高鳴きなのでしょうか。

公園の川は水が多かったのですが、セグロセキレイが1羽、護岸を斜めに渡っていきました。た。その後は赤津川で2羽確認したのみでした。

公園の池には、岸辺にカルガモ3羽いただけでした。浮き草は一面に茂ってしまいました。これは何か利点があるのでしょうか。カルガモは赤津川で最大10羽の群れがいて、総計で25羽になりました。

ヒヨドリの動きが目立ってきました。大岩橋上の山林と川を行き来して12羽を数えました。

大岩橋左岸でガビチョウの声を聞き、少し北へ昇ってみると民家の庭辺り聞こえていました。先日のところから川を挟んで移動したようです。

公園の川でダイサギ1羽。滝沢ハム北の田で一羽。どうやら見分けがつくようになりました。

チュウサギは赤津川の田で1羽、他の鳥は渡ってしまったのしょうか。

公園の滝沢ハム寄りの付近で、ハシブトカラスが21羽集まっていました。ここは野良猫の集まるところで猫も10匹ほどいました。どうもその時餌をまきに来た人がいたようです。この前もカラスが集まっていましたが、カラスの目的はそれだったようです。猫は野鳥を襲うし、カラスは猫も襲うのではないかと思います。そこまで考えない餌遣りはどうでしょうか。かといって、それを非難するのも難しいことです。

赤津川でカルガモの近くにいたイソシギが2羽、鳴いて下って行き、その後もう1羽が遡って行きました。このころ複数見ることができるのは嬉しいことです。

合流点の岸の道を小さなキジの雛が迷ったように歩いていました。上を向いた小さくとがった尾が生え始めて可愛いのですが無防備です。なんとか草むらに消えてくれたので一安心でした。

カイツブリが1羽、今日は合流点上で泳いでいました。

上人橋下でカワウが2羽泳いでいました。豊かな水の中で思い切り泳いでいる感じでした。

帰り道の永野川でカワセミが1羽岸辺に停まったのですが、一瞬で草に隠れてしまって、出てきませんでした。

ウグイスが二杉橋近くのいつもの場所で地鳴きしていました。季節が変わります。センニンソウが少し散り始め、クズの花は色づきはじめました。

もう少し、もう少しで、鳥たちが戻ってきます。

 

鳥リスト

キジ、カルガモ、カイツブリ、カワウ、キジバト、アオサギ、チュウサギ、ダイサギ、イソシギ、カワセミ、コゲラ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトカラス、シジュウカラ、ウグイス、エナガ、ヒヨドリ、スズメ、セグロセキレイ、ガビチョウ