以下は実証研究ではありません。 しかし、説得力のある仮説になるはずです。 仮説を検証してみるのも一興でしょう。
日本人の生産性の低さは属人的なものではない、と考えます。 言い換えると、日本人の能力が他国の人よりも比較して低いとは言えない。 なぜなら、人間の能力の差はたかが知れているから。
では、何が影響しているのか? 私は、主要なものは2つあると考える。
一つには、非正規労働者の正社員と比較してかなり低い賃金であること。
従業員の生産性を上げるために、労働環境の整備に投資していない。 従業員が労働するにあたって、労働の手段や道具に投資をしていない。 更に、それを使いこなさせるための従業員教育に投資をしていない。
つまり、そうした従業員の生産性を上げる武装に投資をしていません。 それは、従業員を追加で雇用するコストが低すぎるからです。 そして、従業員を削減するためのコストも低く抑えられているからです。
こうした環境では、生産性を上げるための武装に対してではなく、 賃金の安い従業員を追加で雇用するほうが、簡単で楽なのです。
簡単に言えば、従業員の少数精鋭化ではなく、 人海戦術のほうが合理的な労働市場になっていることが 生産性が向上しない原因だという主張です。
普通、正社員の時間単価は3000円〜5000円です。 それに対して、派遣労働者は2000円ぐらい。 パートタイマーに関しては計算しませんがもっと低いでしょう。
正直、100万円でパートさんの時間を1000時間も購入できるという 経営者にとって甘すぎる労働市場が存在する結果、生産性が低いのです。
そして、もう一つ。 高品質低価格のものづくりです。 日本人は、製品の品質を向上させるために労働力を投入しすぎています。 さらに、そのことに見合った対価を獲得していません。
安易な低価格プライシングのため、本来得るべき粗利益を得ることができず、 結果、一人あたりの生産性が高くなくなるのです。
高品質低価格戦略は、マーケティング戦略の放棄とおなじです。
マーケティングは、なるべく高く買ってくれるお客さんを見つけることが 本来の目的のはず。
高価格で売れるから高品質なものを作り、 低価格でしか売れないから低品質なものを作る
本来それしかありません。 そうしないと、粗利が薄くなりすぎます。 採算もとれないかもしれません。
もちろん、低品質すぎると社会的に害悪があるため、 品質は社会的必要を満たすことが最低限必要です。
経営のセオリーは以下の通りです。
その最低限の品質を維持しつつ価格を下げる投資を行い より価格を低下させていくべく競争をしていくことです。
こんな基本的なことすら、 今の経営者層はわからなくなっているのではないでしょうか?
結果、ブランド価値も損なっているのかもしれません。 日本で買えば安いので中国人が転売目的で爆買をしていたのです。 高品質低価格戦略は、こうした現象をうまく説明できると考えます。
故に、生産性があがるようなことがないのです。
生産性を向上するには労働を現代化していく必要がありそうです。 生産性が向上しなけば、「働きさせすれば報われる」こともありません。
ぜひ、検討してください。 ではまた。 |