若い人には、夢を持つように言うことは正しい。 ただし、その夢は叶わないことが多い。 だから、その事実も伝えないと無駄に苦しむし、危険だ。
誰でも、夢の実現を達成するための過程を思い描くことはできる。 だから、その軌道に乗っていることに夢中になる。
でも、いずれ何らかのハプニングや乗り越えられない障害にぶつかって、 夢を断念しなければならない人生の場面に遭遇したりする。
途中まで成功の道を歩んでくると、人は夢の実現に執着しがちだ。 しかし、それは夢が破れたあとの人生のことに思いを致すことが 上手くできていないことに関係している。
成功した人間の話は興味を持っている人が多いのだろう。 そんな話は巷にいっぱいある。
しかし、夢破れた人の話はあまり聞かない。 興味がないし、本人が恥ずかしいと思っているから話さない。
でも、本当に聴かなければならない話は、 夢が破れたあとも生きている人の話。 しぶとく生きている人の話である。
本当の話をしよう。
成功者の人生とは、仮面を被ったままの人生である。 そこでは自分の個性を発揮するこは困難だ。
しかし夢破れた者の人生は、自分らしさがある。 なぜなら誰も語らないから、自分でどうするか考えなければならないから。
夢が破れてからの人生こそが 実は、自分らしい生き方ができる生きられた時間なのだ。
成功したい人はなんのために成功するのかを 常に意識しておかなければならない。
そうしなければ、 成功した後の人生が自分にあっていないとわかったとき、 自分から降りていくことになる。
ボクはいま、かなり適当に生きているが、 それでも生きることができている。 しぶといのかもしれない。
ボクは非日常の欲望を満たしていくためではなく 日常の必要を満たしていくためだけに働くので、 多額のお金を稼ぐ必要がない。
だから時間はある。
金持ちではないが、 時間持ちではある。
金持ちは幸せかどうかはわからないが 時間持ちは幸せだと思う。 なぜなら、少なくともボクは幸せだから。
健康と良質な人間関係があって 欲望が少ないなら、幸せなのである。
そして、
もっと自分らしくあっていい。 長所も短所も関係なくさらけ出して、 本来の凸凹な個性を発揮していけばいい。
それが、人を惹きつける魅力になるのだから。 たとえ、成功していなくても魅力的な人間にはなれるのだ。
つまらない怖れを抱かない。 他人の欲望に振り回されない。
これらは、 しぶとく生き残るには大事なことだ。 肝に銘じてほしい。
今回はここまで。 ではまた。
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