前に、ブログで行政書士の理想的な平均報酬単価を導き出しました。
これは、年間に何件の案件を処理できるかを考えると、容易に求められます。
さて、1年は52週間あるわけですが、
1案件処理するのに1週間から10日ぐらいかかるわけですから、
年間で処理できる件数というのは50最大で50件ぐらいだと思われます。
一方、達成可能性が高い年間取扱件数というのは40件ぐらいのはずです。
即ち、年間40件こなせると、一人前であると思われます。
行政書士の平均の年商が600万円であることを考慮すると、
1案件を15万円で受注するのが、最も理想的な値決めだと考えられます。
もし50案件で年商600万円を達成しようとしたならば、
1件当たり12万円で済むことになり、20%の値引きが実現します。
ところが、実勢の最低価格は1件当たり10万円ぐらいになっています。
つまり、理想的な値決めからは3割以上の値引きが普通になっています。
これをどう考えたらいいのか?
単価10万円で年間50案件をこなしても年商500万円にしかならず、
単価10万円で年間40案件をこなしても年商400万円になってしまいます。
年商400万円というのは、生活費+固定費+変動費を考慮すると、
トントンぐらいの水準です。
つまり、理論的な最低価格が実勢価格になっているふしがあります。
受注競争は最大化されているとみることができ、もともと財務的な体力のある
事務所だけが生き残れる状況になっていると思われます。
あるいは、やはり他の士業との兼業が多くなるわけですね。
どうも受注競争のなかで価格以外に特色を出しずらい業界では、
一定の余裕をもたらす価格が維持できず、
市場そのものが縮小してしまう値決めが定着するようです。
これは、不当廉売(ダンピング)は駄目だという意識が業界に浸透していない
のでは?という疑いを持たざるを得ません。
価格は自由に決められるようになったものの、こうした経済的な視点や、
経営的な視点を欠くと、業界が停滞してしまうことが気がかりです。
ではまた。
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