私にギターを教えて下された師の心に残る言葉です、硬い文章で書き恐縮ですが尊敬の表れと御容赦下さい。
( 自然の音は心地よく、人工的な音は耳障りである。田部井辰夫師 )風の音・波の音等の自然界の音は心地よく感じられ、電車の走行音・物の壊れるような、人工音は心良い音と感じられない。どちらも雑音であるが後者は騒音と呼ばれる事が多い。引き手の恣意的な感情は良くない、自然体で素直、丁寧に弾けば美しい音に成る。
( 間とは、音が出ている時は音に全てを任せて、 音が出ていない時に自分の想いを込めるのである。田部井辰夫師 )この言葉を聞いた時には眼を開かされた。真剣に考えみれば、これは演奏者の人格、美意識、人生体験等の全てから自然発生的に迸るでる境地である。アートは恐ろしいと恐怖感に襲われる、其の人の本質をさらけ出してしまう気がする。とても、この様な高みに至る実力など私には無い。演奏技術と欺瞞的自己解釈をして練習に励んでいる。しかし、演奏する腕は無くとも、素晴らしい演奏を聞き分ける耳だけは持ちたいものだと思う。
( 音楽はリズムが一番大事である。山中芳郎師 )例え、小節に一音づつの旋律でもリズムは明瞭にある、全員が共通のリズムの事も有れば、同調しているが各パートに違うリズムが隠れている場合もある。譜を良く見れば判る事であり読譜力を養うべし。リズムを明瞭に理解し意識して演奏するのが息の合った演奏であり、「乗り」に繋がる。師は、基本練習として譜を数える事を徹底指導されているが、私は大の苦手だ、不思議とテンポが狂つて来るが、原因は私には判らぬ、楽員諸兄、私の演奏には御用心為さるべし。
( ギターは手の温もりを感じられる音色だ。僭越ながら小生 )弦楽器の中で演奏者が直接指で触って音を出すのはギターとハープだけ。(他にも在るが有名な物は)何故か人間臭く暖かい音色である、この事に気が付いた時に上記のフレーズを書いた。コマーシャルやドラマのバックミュージックにクラシックギターが多用されているのもこの音色が関係しているのかと思う。まだまだ熱い思いがあるが別の機会に書く。