練習を始めて2週間程が過ぎました。
八分音符で80から120まで10きざみで5通りのテンポで、遅いほうから2回ずつ位弾いていきます。
遅いテンポでの乱れも、幾分少なくなってきました。トレモロの音もまだあまり出ていませんが、多少弦をとらえている感じが出てきました。
音をつなげること、各指の音質・音量の違いをなくして均一にすることも克服しなければならない課題です。
始めのころは、意識的に右の指を動かしていたというか、指に力が入っていたのですが、ここにきて指を動かすという感覚がなくなってきました。うまく言えませんが、腕の方からの力で指が動いている感覚です。かつて一生懸命弾いていた頃位には戻ってきたようです。
もう20年以上前のことですが、団員の結婚式に田部井辰雄氏が来てくれました。お祝いにアルハンブラの想い出を、可愛い弟子のために弾きました。
披露宴の真っ最中のことで、司会者が紹介しても、騒々しいのは一向におさまりません。
当時、国内では高名なプロでしたが、一般にはあまり知られていなかったのか、列席のお歴々も大した余興じゃないと思ったのかもしれません。
これが、オスカー・ギリアだったら下を向いて腕をたらしたまま、静かになるまで何時間でもそのままだったか、帰ってしまったかもしれませんね。
私は、どうなるんだろうと思いました。
田部井さんは騒々しい中で、おもむろに弾き始めました。楽譜でいうと6小節位のところだったと思いますが、すぐに場内は静かになって全員がギターの音色に聴き入っていました。
騒々しい中で、美しいトレモロの響きがいきわたり、一瞬のうちに魅了してしまったのです。一流のプロの凄さですね。
せめて、弾いている自分だけでも魅了したいものです。ささやかな望みのために、しばらく練習していきます。