こんばんは。
昨日は夏期連休の終いを締めるべく、セガレと群馬の藤岡に、堀越二郎氏生誕120年記念展「堀越二郎78年前の夏ものがたり 烈風、吹かず。」を見てきました。
藤岡歴史館夏季企画展のお知らせ/藤岡市 (city.fujioka.gunma.jp)ここ「藤岡歴史館」は高崎市の南方の丘の上、古墳群に囲まれた場所にあります。
常設展は古墳の副葬物の土器や埴輪がいっぱい。考古学の好きな方であれば見逃せない展示だと思います。
(3枚目の画像は「ハニワングランプリ」で1位を獲得した「笑う埴輪」だそうで)
そして企画展室の「烈風吹かず」展会場へ。
堀越氏はジブリ作品の”風立ちぬ”の基軸になる主人公のモデルであり、劇中にエピソードがいっぱい込められてるのですが、(まぁ、物語なので作家、堀辰雄氏とごっちゃな設定ですが)真面目一貫で天才肌な方だったのですね。
氏の残されたメモ一つ一つを拝観すると、細やかな空力分析や、試験結果への考察など大変な分析能力が垣間見られるようで、時間を忘れて見入ってしまいました。
氏の設計開発されたものの失敗に終わってしまったガルウィング翼形を採用した9試単座戦闘機から、96艦戦、そして名作「ゼロ戦」こと”零式艦上戦闘機”へ。
さらに大直径エンジンを搭載し高速性を主眼に置いた「雷電」、
それらの遺伝子と反省点を連綿と受け継いでガルウィングの翼形で作られた究極の決戦機の「烈風」。
戦争や海軍の要請に翻弄されながらも究極の飛行性能&空戦性能を追い求めた烈風には、胸のすく様な清々しさを感じますなぁ。
何にせよ制式化する前に終戦を迎えてしまいましたが、この烈風があと2年早く一線に配備されていれば、本土空襲に対する迎撃に活躍したことでしょう。
(実際に計画図にはコクピット後方に「斜め銃」を装備した計画図も展示されておりました)・・・
(この「斜め銃」というのは、B29の武装が12.7oと比較的弱い機体後方下部から危険も顧みず肉迫して潜り込み、頭上のドテッパラに機関砲を打ち込むという、トンでも装備でした)
こういった高度な戦闘機開発の出来る頭脳がこの群馬の片隅から発出したのですね〜・・・
いや、素晴らしい展示を見せていただきました。
ありがとうございました。