ブラッド・ピット主演の映画で、80歳の老人の姿で生まれ、どんどん若返り、最後は赤ん坊の姿で生涯を閉じる男性を描いた映画です。
先日、テレビで再放送されていたので、録画して観ました。
年を取るということについて、色々と問いかけてくる映画です。
身体はどんどん若くなっていくけれど、それが決して嬉しいこととは限らない、ということがこの映画の前提となっております。
映画の最後の方で、主人公は身体は7歳前後の少年、でも頭の中は初期の認知症を持つ人として描かれています。
引き取られた老人施設で
「僕はご飯をまだ食べていないのに、皆は食べたって言う!嘘つきばかりだ!」
と言う場面があります。
その場面を見た時、かつて、実家にいた父方の祖母を思い出しました。
「あたしはご飯を食べたかね?」
と食事が終わった10分後に言い、また、耳が悪いのでこちらも大声で返事をするのが大変でした。
また、食べたと言っても
「あたしは覚えていないんだよ!!何かおくれ!!」
と叫んでいました。
仕方がないので、果物やお菓子などを出すと
「こんなものじゃなくて、ちゃんとしたもの!!」
と叫ばれました。
かといって白いご飯を出すと
「これを食べろって言うのかい?おかずがないじゃないかい。あたしはとにかくお腹が減っているんだよ!!」
と叫びました。
かといってふりかけをかけても納得しません。
要するにお腹が空いているわけではないのだと思います。
今思うと、何となく、心の空虚感を訴える言葉が
「お腹が空いた」
という言葉だったのかもしれません。
ちなみに、普段一緒にいたのは父方の祖母ですが、1か月半に一度ぐらいのペースで母方の祖母もやってきました。
母方の祖母の方は、母を含めた兄弟5人プラス施設のショートステイでそれぞれ1週間ずつ交代で世話をしていたのです。
母は兄弟会議の時に
「私には夫の母がいるのだから免除して欲しい」
と訴えたのですが、一番上の伯父から
「嫁いだって娘だろう!!受け持ってくれないと困る」
と言われて、介護要員に組み入れられました。
かつては仲が良かった二人の祖母ですが、90歳を過ぎる頃にはそれぞれ
「うちの長男に貰った嫁なんだから、私の世話だけするべきだ。」
「私が産んだ娘に世話してもらうのは当然。」
と主張していました。
どちらの祖母も、母が自分だけを見てくれないと気が済まない様子でした。
特に母方の祖母は孫ですら鬱陶しいようで、孫たちには
「何であんたがいるの!さっさと自分の家に帰りなさい」
と怒鳴っていました(母方の祖母は元々、若い時から“自分が産んだ子供だけが全て!”という人で、子供たちの連れ合いは勿論、孫の存在ですら“自分が大事に育てた子供を孫に取られる”という感覚のところがありました。)
この映画の冒頭でも、老人施設で、介助を頼むのにお気に入りの女性職員(後に主人公の育ての母親になる)でないと受け付けないという場面がありました。
好奇心から観た映画ですが、観終わった後、「年を取るということ」という重いテーマが胸に残りました。