表千家 梅月軒 茶道教室
 
2011/01/01 2:40:57|梅月便り
大福茶で祝う
明けましておめでとうございます。

皆様には、お変わりなく慶びのうちに新春を迎えられたことと存じます。

慶びのうちに新春をということで画像も趣向を変えて
去年、息子が担当した仕事場で本人を撮影した、初春にふさわしい??うさぎちゃん姿を。うさぎ年なので(笑)

今日からまた新しい一年がはじまりますが、京都では今年から府内46校の高校で茶道部を設立して伝統文化を学ぶそうです。
雇用厳しい昨今ですが、若い人の一年の目標が湧いてきますね。

人それぞれ、年齢や立場によって目標や望みは違うでしょうが静かで和やかな心で良き一年を健康に年を重ねていきたいものです。

元旦には大福茶(島台茶碗で濃茶を点てること)を点て、家族やお弟子さんのご健勝と茶道への研鑽を祈願してこの一年また共にお茶を楽しむことのできるよう願っております。

皆様におかれましても、この一年がうさぎの耳のように勢いある良い年となることを願い、ご挨拶といたします。                        
                       
                       十四代 宗日







2010/12/24 20:40:02|些事ブログ
映画「桜田門外ノ変」オープンセット(その4)
赤門の中には、映画の撮影で実際に着用した井伊家徒士の雨合羽。

黄色の正体は油紙でできているからです。この当時、刀や衣装は美術工芸品としての価値観が強く、単に雪や雨で汚したくないというのが本音だったようです。なので襲撃されたとき、井伊家の徒士たちは刀や槍の矛先に柄袋をかぶせており、即座の応戦ができなかったのです。

事を察知した杵築藩勤番士や桜田門守衛の門番は、ただ成すすべもなく傍観するしかなかったという。

白昼堂々、江戸城外で大老が暗殺されるというテロ行為によって幕府の権威は失墜。そして激動の幕末へと時代は動いていくのです。このロケセットはそれを彷彿と実感させてくれました。

入場料800円の元をとるくらい滞在して撮影に耽ってしまいました(笑)。

襲撃現場、待ち伏せしていた場所などに実際に立って双方の思いに耽ってみたりと当時の臨場感を
体感することが出来ました。


この後、水戸藩士たちは坂下門外の変、天狗党の挙兵など、天下を揺るがす事変を次々と起こし、暴走して行くのです。


水戸天狗党については栃木市にも大きく関わってくる事件がありましたから、また次の機会にでも書き込みしたいと思います。












2010/12/20 18:00:03|些事ブログ
映画「桜田門外ノ変」オープンセット(その3)
赤門から藩邸方面を望む。
ちらっと奥に見えるのが米沢藩上屋敷(現在の法務省あたり)

安政7年3月3日は前記に述べた上巳の節句。これは五節の1つであり、江戸城の大礼日とされ、在府の諸大名のすべてが登城して、将軍に賀詞をのべるのが慣わしでした。

諸候の登城は、城中で鳴らされる五ツ(午前8時)の太鼓を合図に始まるのですが、この日の諸候の行列は、ひときわ綺羅びやかなことから、その見物を土産話にしようと勤番侍や町人たち、近郷からの見物人が集まり、桜田門に近いここ杵築藩上屋敷前の濠端には茶店まで出ていたそうです。今回のセットでも再現されていました(右画像左側)。

杵築藩邸隣の米沢藩邸角の辻番所あたりにも武艦(大名家や旗本家について紋所や江戸上屋敷の場所、当主の名前、参勤交代の期日などなど、さまざまな情報を集めたダイレクトリー(総覧)。分かりやすく言うとこのプロ野球選手名艦のようなもの)を手にした見物の一団の姿がありました。

雪除けの合羽を着て、武艦を手にしたその姿はいかにも行列の見物人といったところだが、これが大老井伊掃部頭の暗殺を企む、水戸脱藩の浪士たちでした。薩摩浪士1人を含む18人が井伊家の行列が出てくるのを、じっと待ち構えていたのです。


つづく







2010/12/15 18:23:05|些事ブログ
映画「桜田門外ノ変」オープンセット(その2)
右は同じ場所から見た当時の浮世絵。


(襲撃日は旧暦で3月3日。今の暦にすると4月上旬のことで、この日午前9時頃霏々と降る季節外れの大雪の中、将軍に上巳の節句を祝うべく登城する大老井伊直弼の行列に水戸と薩摩の浪士18人が行列を急襲、井伊直弼を暗殺するに至った)

桜田門外から井伊家上屋敷を望む。
手前が豊後杵築藩上屋敷(現在の警視庁あたり)
その奥に安芸広島藩上屋敷(現在の外務省あたり)

一番奥正面が彦根藩井伊家上屋敷(現在の国会議事堂あたりで桜田門から600m付近)
「井伊の赤備え」は有名ですが、さすが譜代筆頭。格式高い赤門を許されていたのですね。


つづく







2010/12/15 18:13:02|些事ブログ
映画「桜田門外ノ変」オープンセット(その1)
雨去って晴れ間を見せた今週、水戸市へ行って参りました。
すでに公開となった映画「桜田門外ノ変」のオープンセットへ。

偕楽園のほど近く、千波湖のほとりに東京ドーム1個分に相当するそのセットがあります。
入場してすぐに桜田門のセットが!なんと実寸台のスケールです。

屋根などには、雪を模した白化粧が施され、地面も雪が舞ったかの様に真っ白です。
これは、大老襲撃の日が季節外れの大雪の日だった為、セットにも「寒水石(かんすいせき)」といって、盆栽や造園につかう白い石をパウダー状にまで砕いて撒いたらしいです。

この日は朝方までの雨もあり、雪でぬかるんだ感じや屋根の雪が溶けてしずくが落ちている感じが出ていて最高のロケーションでした。

大路の真ん中に立っている小屋の所が襲撃シーン撮影現場です。

つづく