都市伝説図書館

【都市伝説とは?】 「『もしかしたら本当に起こったのかもしれない』、奇怪で、おっかない、危険を含んだ、やっかいなできごとについて知りたい、理解したいという私達の欲求を満たすもの」(ブルンヴァン)である。 しかし、都市伝説は必ずしもこうした「アングラな」スキャンダルのみを扱うものではなく、 ある種のナンセンスな面白さ を含む、ジョーク的で興味本意なスキャンダルをも取り扱う。
 
2008/12/22 21:51:04|都市伝説
中古車【都市伝説】
店に届いたばかりのセルシオ。
売りに出す為にエンジンの状況を点検したり、車内の状態をチェックし始めた。
年式の割に内装もキレイだし、エンジンも調子が良さそうだ。

ただ一つ気になったのは室内の「臭い」だった。
タバコのニオイでも、エンジン内部のニオイが車内に来ているワケでもなさそうだ。
ま、室内洗浄の時にでもニオイは落ちるだろうと、さほど気にはしなかった。
しかし、ナビユニットの動作を確認する為、トランクを開けた時にニオイの正体が判明した。

トランクフロア一面に広がるどす黒いシミと、猛烈に湧き上がる悪臭。

それは魚でも肉のニオイでもない。間違いなく血のニオイだった。
それが動物のものか、それとも人間のものなのかは判らない……。
そのセルシオは後日「キレイに」クリーニングされ、売りに出され、買い手もついたそうだ。

あなたのセルシオは大丈夫だろうか……。







2008/12/22 21:49:43|都市伝説
赤いコートの女【都市伝説】
俺はついさっき誰もいない最終電車にのった。
ほかの車両をみわたしてもおそらく数名しかいなかった。
俺は一番先頭の車両に座っていたのだが、ふと見ると車掌の横に
赤い長いコートを着た女らしき人物がこっちにむかって立っていた。
加藤茶張りに2度見したら、もういなかった。

疲れてるんだなと思い、あまり気にしなかった。
そして最寄り駅に着き、くったくたなので長い階段を降りたくなく
エレベーターに乗った。エレベーターまでは少し長い通路一本道
だったんだが後ろ見ても確実に誰もいなかった。エレベーターの
中には扉の正面に等身大の鏡があった。俺はずっとそっちをみていた
そしてエレベーターがしまる瞬間、「まって」と女性の声とともに
ダッシュで女性がドアを手で開こうとしてたが、しまってしまった。
俺は急いで開けようと思い、開くボタンを押したのだが、その時にはもう誰もいなかった。
考えてみたらそれもさっき電車にいた赤い女だった。

いい加減怖くなって早足で帰りマンションに付き鍵を急いであけようとしていたら
マンションの一番奥の階段からタンタンタンと聞こえてきた。
赤い女が遠くからこっちにむかってきた。俺は急いで鍵を閉め今に至る・・







2008/12/22 21:48:15|都市伝説
隣のアパート【都市伝説】
昔いたボロアパートは、ドア側に隣のアパート(こっちはさらにボロ)が接近して立ってて、
窓が開いてたら部屋の中がまる見え状態だった。
ちょうど自分のドアの真向かいは空き部屋だったが、そこに人が入った。

中年男の独り暮らしのようで、カーテンをつけないまま。こっちが気を遣ってなるべく部屋を見ないように出入りしていた。が、それでもやはり目には入る。

それは窓ガラスに沿って、日々積み上がっていく酒パック。まあ特に何とも思わず、どんだけ溜め込むのか面白く見てた。
その山が窓の半分を埋め尽くした頃、夏の盛りだったが、自分ちのドア周辺が臭い始めた。

生ゴミ臭というか、すえた臭いというか、いやな悪臭がもやーんと漂っている。
うちは入ってすぐに流しがあり、自分はお世辞にも綺麗好きではなかったので、とりあえず流しの消臭を試みた。が、何日たっても臭いは消えない。しかし夏が過ぎる頃には治まった。

ある日自分は風邪で会社を休んだ。寝ていると、ドア側の外が騒がしい。スコープを覗くと、向かいの部屋に複数の人がいる。
コンビニ行く格好で外に出ると、道に近所の人が出ていた。

何かあったんですか、と聞くと、件のアパートで人が死んでいるという。事件性はないが、もう死んで随分経っているので、かなり腐敗しているみたいだ、と。

そう言ってる内に、銀色のシートに包まれた物体が、窓側から運び出されて来た。
夏中自分の匂っていたのは、死臭だったのか…と気付いて、ぞっとした







2008/12/21 0:09:52|都市伝説
ホテル従業員【実話?】
相当昔に外国で実際にあった話。
母と娘が二人、ホテルに泊まった。
夜になって急に母が熱を出し、苦しみ始めた。
娘はフロントに助けを求めるが、あいにく適当な薬が無い。
隣町になら名医がいると教えられ、仕方がないので走って医者を呼びに行く娘。

ようやく医者と一緒にホテルに戻り、従業員に母の容体を聞くと、不思議そうな顔をされる。
わけがわからないまま部屋に向かうと、さっきまで泊まっていたはずの204号室のドアが見当たらない。
あわてて従業員に訊ねるも、「うちにはもともと204号室はありませんよ…」

わけがわからなくなった娘は支配人や周りの人に必死になって訴えるが、誰も母のことすら覚えていない。
異端の目で見られる娘。
…しかし実は最初に母親の症状を見た従業員がただ事では無い事を悟り、ホテルが独自に医者を呼び、そこで母が伝染病に感染していると発覚していた。

この事が世間にばれればホテルは廃業に追い込まれると思った支配人と従業員が結託し、娘が隣町に走っている間に業者を呼び、204号室のドアの上から壁紙を張った。
母親はその間に死んでしまっていた。
皆でこの出来事そのものを無かったことにしてしまったのだ。

結局娘は頭がおかしくなったとされ、精神病院に連れていかれてしまった。
この事実が世に明るみに出たのはそれから何十年もたった後だった…。







2008/12/21 0:07:58|都市伝説
鏡の中のうしろ【都市伝説】
「鏡の中のうしろが怖いの」
K子が突然そんな事言い出すものだから、僕は思わずお茶を零してしまった。
「怖いって、何が?」僕は半分笑いながら聞き返した。
ところが、K子は真剣な顔で「うしろよ、鏡の中に写る自分の背後から何か出てきそうで怖いの」という。
K子は中学が一緒で地元から少し離れた高校に通うようになってから仲良くなり、1年ほど付き合っている
運動は苦手でも、頭が良く、明るい性格のため友達も多い。

とても、そんな事を言い出す子では無い。

「何かあったの?」僕は声のトーンを変えて、真剣に聞いてみた。
「3日くらい前かな、髪の毛をとかそうと思って鏡の前に座った時、背後に「何か」の気配を感じて・・・」
そう言ったきり、黙ってしまった。K子も自分が言ってる事がおかしいと思っているらしい
「それからずっと? その・・・「何か」の気配は感じてるの?」今度は僕から切り出す。
「うん、考えすぎなのかも知れないけど、そう思えば思うほど怖くなっていって・・・」
僕はK子の後ろにある鏡を見た、化粧台に取り付けられた大きな鏡、確かに気持ちは解らなくもないが。
「鏡をもう一枚置いてみたらどうかな?」
「・・・でも、「合わせ鏡はよくない」とも言うし」
そこで、僕は吹き出してしまった「なんでも気にし過ぎなんだよ、K子は」
「きっとうしろに気配を感じるのも、気のせいだよ」僕は励ますように、明るく言ってあげた。
「うん、そうだね」とK子は言うが、どこか不安な顔をしたままだ。
「どうしても不安になった時は、電話してくれてもいいから」
ありがと、と照れくさそうに言ってK子は笑った。

夜、歯を磨こうと洗面台に行き、鏡の中の自分を見つめていた時の事だった。
フッと首筋に冷たい空気があたり、僕はゾッとした
鏡の中に、何かの気配を感じる・・・僕の背中に隠れるようにして「何か」がいる
とっさに僕は振り返ったがそこには何も無く、ただ違和感だけが背中にぴったりと張り付いているようだ。
K子の言うとおりである、僕は落ち着くよう自分に言い聞かせ、壁に寄りかかった。
なるほどこうすれば背後への恐怖感は薄れる、ホッとして歯を磨くと口をゆすぐため洗面台に戻る
「気にしてはいけない」そう言い聞かせたその時
前かがみになった僕の背中にドサっと「何か」が飛びついたのだ
驚いて僕は顔を上げると、一瞬、僕の首に腕を回して抱きついている「女」と目が合った。

その日僕は眠ることなく、部屋でテレビを見続けた 壁に寄りかかりながら。

次の日、学校でいつものようにK子に会ったが昨晩の事は何一つ話せなかった
それは、彼女を怖がらせたくないという思いが一つ
昨日「気にしすぎ」と言ってしまった手前、自分からは言い出せないのが一つ。

「昨日は、平気だった?」僕は聞いてみた
「うん、気にしないようにしてたから平気だったよ、ごめんね心配かけて。」
大丈夫だよ、僕はそう言って笑ったが内心、不安でいっぱいだった。

彼女に話せないもう一つの理由

何故かは解らないが、一瞬目が合った「女」は何処と無くK子に似ていたのだ。