旅には3つの楽しみ方がある。一つは前もって情報を集め計画を立て色々な予定を思いめぐらす楽しみ。二つ目は視覚聴覚味覚等の5巻で体験する旅の実践。そして三つ目は帰ってから写真やDVDでなぞる旅の思い出。今回はその一つ目の楽しみを存分に味わっている。
正月明けに陽子さんからメールが入り、2月に思い出の八丁湯、厳冬に再び皆で出かけようとお誘いがあった。一瞬我が目を疑った! ほんまかいな? 2月は一番雪の多い時でっせ! 想い起せば、女夫淵温泉から宿の専用バス以外は歩くしか入れず、昔は登山客以外は訪れる人も無く、ランプが頼りの秘湯の一軒宿。印象的だったのは山際の滝が流れ落ちる混浴の露天風呂(勿論女風呂も存在)。訪れた当時は大木が大滝を塞ぎ、滝の中間部の高さに位置していた天空の露天風呂が崩れ落ち、入浴不能になっていた。あの時は2011年の9月初頭、大型の台風が過ぎ去ったあとの道々に、折れ枝や落ち葉が散乱していたワイルドなドライブ旅行で、奥鬼怒温泉郷がその旅行の目的地だった。その時は4人の初めての1泊旅行だったのだが、その初めての旅に、よくもあんな所を選んだものだと今更ながら感心する。
秘湯、奥鬼怒温泉には四湯がある。奥から手白沢温泉、日光沢温泉、加仁湯、八丁湯である。広義の奥鬼怒温泉郷には女夫淵温泉、川俣温泉、等も含まれるようだ。 加仁湯と八丁湯は女夫淵温泉から宿の専用バスがあり30分で到着できるが、手白沢温泉と日光沢温泉は、夏健脚な人でも1時間半以上の山道を歩き続けなければ辿り着かない途轍もなく山深い奥宿だ。ましてや雪の多い冬季は30分から1時間以上余計に時間がかかるだろう。だからこそ、もし今回の仲間が皆雪中行軍が出来るのなら、本当は手白沢温泉か日光沢温泉に泊まれれば最高なのだが・・・。でもそれは叶わぬ事で、歩かなくても辿り着け、2年半前に行った事のある八丁湯が先ず候補に挙がった。 真冬のサラサラな深雪に覆われ、凍て付くような外気の中の、静まり返った秘湯の露天風呂に浸る事を想像するだけでも胸騒ぎを覚える。自分一人ではなかなかそんな雪深い山奥の宿に浸る事を想像だになし得なかった。でもこの4人だからこその行動プランで、一見詰まらなそうに思えるが、よくよく考えれば実に素晴らしい想い付きなのだ。 でも問題が一つ出てきた。アクセス交通手段で、自家用車が一番手っ取り早いのだが、4人の誰もスタッドレスタイヤを持合わせていない。冬の山深い雪道の運転は出来れば避けたい。そこで電車とバスのプランが持ち挙がった。東京から栃木から鹿沼からの共通の鉄道路線は東武電車で何の問題も無く、続いても鬼怒川温泉駅から川治温泉経由で女夫淵まで、日に4便(7:35、10:15、13:15、15:50発)の日光市営バスを利用すれば事足りた。 これで今回のプランは仕上がりと思っていたが、参考までに加仁湯のホームページを覗き込むと、冬場の宿泊プランの中に下今市駅から日に一便の無料送迎バスプランが載っていた。 これだと13:20発で女夫淵の乗換えなしで宿まで直行。翌日は宿を10:00発で直帰出来る。 鬼怒川温泉駅と女夫淵までは往復3,000円なので、その分宿泊費にも廻せて好都合。 唯一難点は誰も加仁湯に泊まった事がなく、良さも悪さも判らない事だ。如何しようか? 加仁湯の風呂は内風呂も露天風呂も宿泊客の評判は上々だし、部屋数も新旧合わせて52室もある。前回の八丁湯の木の匂いに包まれたログハウスのゆったりのんびり感は得がたいかもしれないが、違った秘境の宿に泊まれるのも、またこれもよし! こうなると最初に記した出掛ける前の旅の楽しみ方が、実感として伝わってきた。プランを練るだけでも旅への心をわくわくさせる。どのプランが参加者の心を充足させるのだろうか、願わくは最高の・お・も・て・な・し・で、秘境の奥鬼怒温泉郷に仲間を招き入れたい。喜ぶ一人ひとりの顔を思い浮かべて、そう考えるだけでも楽しくなってくる。 今朝、朝一番に仲間の希望を聞き入れ秘境の宿を決めたいと計画プランのメールを送った。 はたしてどちらがいいのか?・・・ みんなの意見を聞いて速やかに決めたい・・・ 9月の富山八尾の風の盆もそうだったし、10月の中仙道木曽路の妻籠馬篭奈良井の旅籠巡りの旅もそうだが、今回も又々素晴らしい旅が期待できそう!・・・な・・・予感が?! |