夕飯を7時にとり、嫁の父の手作り生の梅酒をコップ1杯あおり早寝するが、2時間も経たず10時前に目覚める。寝直すと起きられなく可能性があり、風呂に入りアルコールを追い出して11時に出発。 深夜とはいえ連休中の高速道路は光の矢が絶えない。北関、関越、上信越道と高速道は極めて順調。途中の横川のサービスエリアは満杯の盛況。更埴ジャンクションに入ると、急に車列が途絶え信濃町ICで降り一路戸隠牧場を目指す。 2:20に戸隠牧場の無料駐車場到着。既に4,50台の車が停まっていて満車状態。薄手のシーツをトランクから出して足に巻きジャンパーを羽織って運転席で仮眠。気温は一桁になっていてなかなか寝付けない。でも昨夜2時間くらい休めたので寝付けなくても不安はなかった。 ウトウトして目覚めた時は5時を過ぎていた。天気は上々ながら、とても寒い。5:40登山開始。牧場の中のキャンプ場を超えて登山口まで約30分の道程。昨日の出流ふれあいの森キャンプ場も盛況だったがこちらのキャンプ場は比べ物にならない。数百台のSUV、ワゴン車、キャンピングカーが所狭しと色とりどりのテントを携え緑の空間を埋め尽くしていた。 キャンプ場、牧場を通り抜け、登山道を一不動避難小屋から五地蔵山1,998m経由で六弥勒の分岐迄のルートを辿る。沢の渡渉を何度も繰り返し10m程の滑滝や岩上の鎖場を渡り一不動の尾根までかなりきつい。やっと出た尾根も大小の上り下りの繰り返しで息が上がり、8時半過ぎ五地蔵山で休息しメロンパンで朝食代わり。途中左手にやっと目指す高妻山の三角錐が現れた。その背後に北アルプスの白馬、杓子、白馬槍、天狗尾根、不帰の嶮、唐松、五竜、鹿島槍がくっきりと見てとれた。 行く手右の飯縄山は見えたが黒姫山は雲の中。進むにつれやがて雲の中に突入し、視界は白一色に変わり、時々雲間に山の景色が垣間見えるだけになった。でも栃木を出た時は雨が降っていたので、これでも大満足。 尾根に出て一合目から一不動、二釈迦、三文殊、四普賢、五地蔵、六弥勒、七薬師、八観音、九勢至、十阿弥陀と続く中、七薬師から足の勢いが衰えた。 特に山頂直下の急登は堪えた。雲の中で景色は白一色ながら、日照りがなくさわやかな空気が何とか中高年登山者の後押しをしてくれた。 11:30、予定をオーバーし5時間50分かけてやっと山頂に到達。山頂は人で溢れていた。 誰かが「左手の雲の上に槍ヶ岳が見えてる!」と叫んでいた。指さす方向を見ると雲の上の目線上に槍の穂先と大喰岳、中岳、南岳、大キレットの稜線が鮮やかに浮かんでいた。 ほんの瞬間ながら、雲上の雲が途切れ、右手に北アルプスの白馬から鹿島槍に続く稜線も見えてきた。双耳峰の鹿島槍はこの角度からは一つに重なってイメージとは違ってみえた。山でしか得られない、苦しんで登った、ご褒美の素晴らしい一瞬。見惚れ過ぎて気が付くと体が冷え切っていた。12:05重い腰を上げ、帰路は六弥勒から新道を通って戸隠牧場に下山。16:00に牧場に着くも、駐車場まで混雑のキャンプ場を潜り抜けるのに30分を擁した。 16:45パンツまで着替えて帰宅を急いだ。20:05到着すると母は夕飯の用意をしてくれていた。ありがたい! 初めて高妻山の名を知ったのは百名山を目指そうとした5年前だった。その時は百名山の中で日帰り登山の出来る山として安易に考えていて、これまで何度か計画したが、その都度予定が会わず、今回初めて登ってみて、予想以上の手強さを実感。 戸隠の山は上級者向きと聞いていてその中では比較的楽な山と位置づけていたが、途中であった小父さん小母さん族がみな「甘く見ていた」と異口同音の連呼。 2ヵ月ぶりの百名山で59座目。まだまだ先は遠い百名山。万歩計は23,417歩。 |