この町にザアカイという名の、収税人のかしらでお金持ちがいました。
彼は、お金と権力を持っていましたが、何か深い不満がありました。 人々から嫌われていたからでしょうか。
「イエスが町を通る」という噂を聞くと、どんな人か見たいと思い、すぐに表通りに走っていきました。 しかし、通りの両側は、人がいっぱいで、中の人は見えません。
ザアカイさんは、背が低いのに前のほうに入れてもらえません。 なのに、イエス様が目の前を歩いているらしいのです。
ザアカイさんは急いで前のほうに走って、いちじく桑の木によじ登りました。 お金持ちの見栄も有りません。 ザアカイさんがようやく下を見ると、イエス様がこっちを見上げています。
そして「ザアカイ。急いで降りてきなさい。きょうは、あなたの家に泊まることにしてあるから。」というのです。
ザアカイさんは急いで木から降りて、大喜びでイエス様一行を自分の家に向かえ、もてなしをしました。
そして、今までの間違いに気付いたのです。 「主よ。ご覧ください。私の財産の半分を貧しい人たちに施します。また、だれからでも、私がだまし取った物は、四倍にして返します。」と言いました。
笑顔で聞いていたイエス様は、「きょう、救いがこの家に来ました。・・・・」と言ってザアカイさんの救いを宣言しました。
こうして、間違った方向に向いていたザアカイさんの生涯は正しい向きになりました。 ルカ19章1〜10節 |