大学4年の一年は、大体就職活動で終わった。
学業成績は、もちろんダントツだったが、就職活動ははかどらなかった。 偏差値の高い大学ではないので、大学名では通らない。
地元で就職しようとせず、そのため学校の力も借りなかった。 東京の会社に就職しようとしていたためだ。
はっきりいって、なんの伝もないので苦戦したのである。
年末近くになって、 たまたま新聞に掲載されていた合同的な求人広告を見て 行ってみることにした。
消費者金融やら、制服の制作会社など、いまいちな会社が集まるなか 採用担当が大人としてかっこよかったところに履歴書を送ることにした。
そこが、東京に本社を置くシステムエンジニアの会社であった。
第一種、第2種と情報処理の国家試験を合格していたことが効いて とんとん拍子で社長面接まで行った。
社長面接のとき、この社長ではダメだと直感したが、 年も押し迫っていたため、内定をお断りしなかった。
なぜ、東京にこだわったのか。 いままでの経緯から、地元に対して不信感しかないためだ。
また、 予言されていない職に就くことで、 やはり未来は不確定的であり、 個人の自由な意思によって選んでいけるのだと、 信じ直すことができるはずだった。
つまり、 自分の人生に対する信頼感を取り戻すという意味合いがあったのである。
ところがである。 やはり道は塞がっているのだった。
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