客を選ぶ。 日本では受けない考え方である。 お客様は平等に扱うのが商売の基本のように感じられてしまう。
しかし、私の見方は違う。 確かに、低単価の商品においては、 客を選ばないことが、経済的成功に結びつきやすいだろう。
では、低単価の商品とは、どんなものか? それは、大量生産・大量消費のマーケットを前提とした 製造原価を低くできる製品を売るような製造業が扱う商品のことだ。
購買者数が多く、購買頻度が高い商品マーケットを前提としないと 通用しないのである。作れば売れるような状況でないならば妥当ではない。
購買者数が少なく、購買頻度も低い商品マーケットで、 低単価だったらどうなるか? それは、採算が取れないので撤退するしかないのである。
例えば、行政書士業界である。 典型的な、購買者数が少なく、購買頻度も低い商品を扱っている。 マーケットの規模は、 4万5千人の行政書士がすべからく800万円の年商を挙げているとしても、 たったの3000億円である。
年商800万円は月商67万円程度である。 おそらく、一つの案件をこなすのに10日かかるとすると、 月間で20日間仕事をする場合、商品単価は33万円になるのだ。
しかし、供給者が多い市場になってしまっているので、 1案件を30万円で売ることは難しい。 取引が成立する相場価格は15万〜20万円ぐらいだと思われる。
したがって、月商30万〜40万円を実現するのがやっとではないか。 月商40万は年商480万円である。 年商500万円以下が約8割を占めている現状とも整合できると思う。
まあ、以上のことは何度も触れてきた話ではある。 月20日稼働した場合、年間で扱える案件数は24件と言いたいだけであった。
もし単価が15万円の案件を年間24個扱うと年商360万円になる。 月商30万円である。日給にすると1万5000円程度である。 事務所維持費が月10万円だとすると、生活費は20万円になる。
年収240万円だとすると、税金は2割ぐらいだろうか? 手取りで200万円である。社会人1年生の稼ぎに等しくなるだろう。
一案件の単価を10万円に設定するところもあるにはあるが、 はっきり言って、相場から5万円下げても仕事が1.5倍以上の36件以上に なることは考えにくく、36件こなすのに360日もかかっていたら休みが無い。
おそらく、一案件15万円というのは、以上の検討からすると底値なのである。 一日7.5時間の労働で10日間働くとなると、時間単価は2000円ぐらいだ。 時間単価2000円というのは、底値の派遣社員と同じぐらいの単価だ。 だから、これ以下で受任するのはかなり非現実的な話なのだ。
ということで、お金の話がわからないと、 受任できるかできないかもわからないので、危険だし、 わからない人をお客にもつと碌なことはないので、 お客は選んだほうがいいですよ、という話でした。
などという話をしたかったのではないが、 まあ、今日はこのへんで。 ではまた。
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