遺言の作成では、「誰に何を与えるのか」を決めることが中心となります。 まず、以下のような、文例を挙げて説明をしたいと思います。
「 遺言書 遺言者は次のとおり遺言する。 一、全財産を妻○○(昭和○○年○月○日生)に相続させる。 平成21年1月16日 遺言者 小林 宙 印 」
「誰に」については、「妻○○に」 「何を」については、「全財産を」 と特定していますね。
こんなシンプルな内容でも、法的に有効な遺言書になります。 (○のある場所に、特定の値を入れることは、当然の前提です。)
さて、自筆証書遺言を作成するには、法に定められたルールに従う必要があります。
「全文を自筆で書き、署名、押印をすること」
が必要になってきます。では、詳細に見ていきましょう。
@全文を自筆で書く必要があります。 ○「タイトル、本文、署名、日付など」 すべてを自分自身で筆記します。 ○縦書き・横書きのどちらでも構いません。 ※ワープロやパソコンによる入力、 第三者の代筆や口述筆記は認められません。 ※他人に手を添えてもらって書いた場合は、 無効になることがあります。
A特定の日付を記載します。 不特定だったり、存在しない日付では、無効になります。 ※遺言は、最新の日付のものが有効になります。
B本文を書いた後に、自筆で署名をします。 ※戸籍上の姓名で記載したほうが、相続手続きが楽になります。
C住所を書く。 ※必須ではありません。(文例に記載されていない理由です。) 同姓同名の可能性を無視できないため、念のため、住所を記載したほうがよいでしょう。
D押印する 縦書きなら、署名の下に、横書きなら、署名の右に、印鑑を押印します。 ※トラブルを避けるために、実印を用いましょう。(認印や拇印でも有効です。)
E契印も必要です。 変造防止のために、遺言書が複数枚に渡る時は、契印を押して下さい。(契印とは、ページの境目に押印することです。)
○遺言書の訂正の仕方
@間違えた部分を二重線で消しましょう。 Aその脇に正しい文字を書きましょう。 B訂正した箇所に、 「署名の下に押したのと同じ印鑑」で押印します。 C遺言書の余白に、 「どの部分をどのように訂正・変更したのか」を付記します。 Dその部分に署名します。
○封印の仕方
改ざんを避けるために、封印しましょう。 (封印をしなくても法的には問題ありません。)
@遺言書を封筒に入れて開封口をのり付けした上で、 その部分に遺言書に押したものと、同じ印鑑を押します。 A封筒の 表側に 「遺言書」と書き、 裏側に、 「開封禁止」 「本遺言書は私の死後、開封せずにすみやかに家庭裁判所に提出してください」などと書きましょう。 B日付と署名を自署してから、押印します。 ※封筒に入れる前に遺言書のコピーをとっておくと、後で、内容を見直すことが出来ます。
○遺言書を保管する。(結構難しい問題です。) 信頼できる人に預けるのも一つの方法です。 公正証書遺言にしてしまえば、 遺言書を保管する必要はなくなります。 自宅の金庫や貸金庫、仏壇、タンスや机の引き出しなどは、 避けましょう。
○その他の留意事項 @判読できることが大事です。正確に丁寧に書いてください。 A変造を防ぐために、数字は漢数字で書いてください。 B保存期間が長くなることを考えて、 文字が消えないような筆記用具を使いましょう。 C封印後に、文面をいつでも確認できるようにするため、 コピーをとっておきましょう D遺言書があることが分かるように、 日記等に記録しておきましょう。 E混乱を避けるために、以前の遺言書は破棄しましょう。 F事情が変わった場合は、 すみやかに、新しい遺言書を作成します。 G偽造されないために、 複数枚に渡るときには、契印しましょう。 H保管場所や方法を工夫しましょう。
どうしても心配であれば、弁護士や行政書士などの専門家に文面の内容や様式について確認を取ることが肝心です。
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