二日ほど前の夕方のことでした。 その日は残業もなく帰宅した熊が 「じゃあ、俺はそっちのガラス戸を閉めてくるから」 と隣の部屋に向かいました。 するとです。 隣からただならぬ緊迫した空気が流れてきました。
蛇が挟まっている!!
熊によるとガラス戸と網戸の間に蛇が挟まっているそうでした。
へ、蛇・・・!?(゚Д゚;)
テレビで観るだけでも蛇が嫌いな狸は腰が抜けてしまいました。 蛇は蛇で挟まってもがいているとのことです。 一方、熊も蛇は苦手です。 「そうだ!便利屋さんに電話しよう!!」 狸は10年近く前に蛇を駆除してもらった便利屋さんのチラシを引っ張り出し、慌てて電話しました。 しかし、固定電話には繋がらず、PHSに電話すると今は取り込み中の様子でした。
へなへなと狸が力が抜けている間に熊がクイックルワイパーの柄を持ちだし、蛇の頭を押さえつけながら何とか網戸を外して蛇を逃がすことに成功しました。 むしろ、その後、一度は外した網戸を取りつけることが難しかったようです。
ちなみに、その間、蛇で遊ぶのが大好きなミラと怖がりステラは隔離されていました。
無事に作業を終えた熊が戻ってきた時、狸は感謝の思いしかありませんでした。 もし、狸が独身だったら、熊が出張中だったら、熊が残業だったら、いや、それ以前に熊が狸以上の蛇嫌いだったら・・・色々な思いが頭を駆け巡りました。 熊はドヤ顔で 「いやあ、俺も夢中だったからさあ」 と答えました。 だとしても、狸一人だったら動けなかったはずです。
けれど、その一方で 「こういう、予想外の危機があった時に自分で対応できるようにならなくては・・・」 と思い返したりした狸でした。
|