羽毛の品質を判断するには「ゴールドラベル」を目安にすると良いのですが、さらに羽毛の違いを知っておくと役立ちます。
羽毛と羽根の違い
「羽毛(うもう)」=ダウン 水鳥の胸に生えているもので、タンポポの綿毛のようにふわふわとして芯がないものです。良い羽毛はボール状(通称:ダウンボール)をしています。軽くてたっぷり空気を含んでおり、暖かくなった空気をとどめておく力、空気包容力があります。
「羽根(はね)」=フェザー 赤い羽根募金で使われる物を想像すると分かりやすいです。湾曲した羽軸があるので弾力性があります。羽毛布団には長さ6.5p以下の柔らかいもの(通称:スモールフェザー)が弾力性を増すために混合されます。
羽毛布団に使う場合の表示 充填量の重量と、ダウンとフェザーの重量比率で表示されます。充填量1.4kg「ダウン90%、フェザー10%」という表示なら、ダウンが重量で90%、フェザーが重量で10%(ダウン1.26s、フェザー0.14s)の比率です。
感覚的な事 個人差はありますがダウン比率が高いほど暖かく、柔らかく感じる傾向にあります。また、おおむね5〜10%のフェザー比率があると、ちょうど良いと感じる弾力性となります。あまりフェザー比率が多くなるとガサガサした感覚が多くなります。
羽毛布団と羽根布団 ダウン50%以上のものを「羽毛布団」と言い、ダウン50%未満のものは「羽根布団」と分類します。
ダウンの種類
グースとダック 鳥には陸鳥と水鳥がおり、ダウンは水鳥から採取されます。雁(がん、かり)を家禽化したガチョウ(グース)から採取されるグースダウンと、鴨(かも)を家禽化したアヒル(ダック)から採取されるダックダウンが主なものです。ちなみに雁も鴨もカモ目カモ科の水鳥です。 ダウンの空気包容力は、その採取される水鳥の成長の程度によって異なります。
シルバーとホワイト 羽毛の色の違いで白ければホワイトダウン、それ以外の色だとシルバーダウンが主なものです。色の違いだけですから、暖かさに違いはありません。
成長の度合い 生育環境が同一ならば、生後数ヶ月の鳥と成長した鳥とでは、成長した鳥の方が成熟した品質の良いダウンを採取する事ができます。 グースの方がより大きく成長してから羽毛を採取される場合が多いので、より空気包容力の大きいダウンを採取できます。このためグースダウンの方がダックダウンより高級とされています。
マザーグースとマザーダック グースもダックも、生後数ヶ月から6ヶ月ぐらいで羽毛が採取されます。一方で卵を採るために飼育されているものは、より長い期間飼育されますから、成熟した良質の羽毛が採取されます。グースダウンよりもマザーグースダウンが高級とされ、同様にダックダウンよりもマザーダックダウンが高級とされます。
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