今朝、自転車で散歩していたら、都賀町の用水堀でカワセミを見た。瑠璃色の翼が陽を浴びて光っていた。この辺りの水もきれいで魚をねらって、カワセミが住んでいるらしい。 降り続いた雨もようやく上がり、初夏を思わせる今日、ブログのデザインも初夏らしく更新してみた。
さて、後世に伝えたい、栃木の言い伝えがある。それは、
「お湯を煮え立たせておくと、富が東の家に逃げて行ってしまう」
「お湯を煮え立たせておくと、大尽様が東の家に逃げていく」
というものだ。私が育つ頃は、やかんを火にかけておいて、湯が沸騰してもそれを音でおしえてくれるピーピーケトルもなかった。まして、湯沸しポットもなかった。お湯が沸騰したのに気付かずにそのままにしておくと、母からこの言い伝えを言われた。
幼いころは、「へ〜、そうなんだ〜」とか上の空だった。だが、家計をあずかるようになった時、急にこの言葉が意識に上ってきた。お湯を沸騰させたままだと、ガス代がもったいない。しかも、ただそれだけで、富が東の家に行ってしまうなんてそんな理不尽な・・・・ふと、台所の窓から東を見るが、東側に家はない。あのずっと向こうの、木の陰にあるあの家に富はいってしまうのだろうか・・・・まずい!火をすぐに消さなくては!!! その頃、流行り出した、ピーピーケトルの音がサイレンの警戒音の様に聞こえだす!!! 早く、火を止めろ〜
この言い伝えのポイントは、富がどこかに逃げるのではなく、「東の家」と限定していることだ。「甍を争う」という言葉があるように、ご近所は助け合う仲でもあり、時には、庭木の花の付け具合ひとつでも、競い合ったりする。この心理をついた、よくできた言い伝えだと思う。
二酸化炭素を減らし、地球温暖化を防止する、生活者の言い伝え
「お湯を煮え立たせておくと、富が東の家に逃げて行ってしまう」
に私は、省エネ大賞を贈りたい。 |