四年前に、帝王切開で出産した女性が手術で亡くなったことで、過失を問われた産婦人科医が、無罪になったというニュースがありました。
お産は命懸けだとよく言われます。 妊娠しても流産することはあるし、死産だったり、母体が危険にさらされたりすることも多いです。 そうはいっても、実際には、妊娠して無事に出産して赤ちゃんを抱いて帰る人が殆どです。 狸の周りでも、悪阻で苦しんだり、健康管理のことで医者に厳しく注意されたり、早産や難産で入院した人達が、当たり前のように健康な赤ちゃんを連れて退院してきています。 そういう姿ばかり見ていると、お産が命懸けだということを忘れてしまいますよね。
狸は一度だけ妊娠したことがあります。 しかし、妊娠2カ月目で流産しました。 狸自身は、妊娠したという実感がないうちに流産したのですが、狸の実家の母が悔やまれてならないようでした。 3か月ぐらいの間、毎日のように電話がかかってきて 「どうして流産したの!!何が原因なの!!」 と問い詰められました。 流産そのものより、そちらの方がつらかったです。 妊娠初期の流産は母体ではなく受精卵の方に原因があることが多く、また、確率としては10人に1人か2人の人が流産するのだと説明しました。 しかし、母は 「ということは、10人のうち8人や9人の人が無事に産むんでしょ。何で、あんたが流産側の2人や1人なの!!」 と言い出しました。 そう言われてもねえ。
本人よりも、周りの方がやりきれないことがあるのかも知れません。 医療ドラマ『コードブルー』では、出産の際の手術で、亡くなった女性患者は 「私の命は良いから、子供を助けて」 と言いました。 でも、残された家族にとっては、やりきれないですよね。 まだ見ぬ子どもとの生活よりも、その母親との生活の方が長いのですから。
ちなみに、狸は、悩んだ末、母が再度言ってきたとき、できるだけ感情を抑えて 「あのね、流産するのも、ラミナリアっていう器具を入れて処置するのも、手術を受けるのも本人なのよ。“理由は何だ”って言っている周りじゃないのよ」 と伝えました。 すると母は怯えた声で 「ハハハ・・・そうよねえ?」 と笑って、それきり何も言わなくなりました。
最後に、今まで事故で亡くなった方々にはご冥福をお祈り申し上げます(今回の事故に限らず) |