先日、ある方から婉曲的にお叱りのような言葉を受けることがありました。 確かにその方がおっしゃる通りなのですが・・・、こればかりは、当事者でないとわからないこともあります。
狸が独身の時、父を車に乗せて送っていくことがありました。 道路幅が狭いT字路で停まって左右確認していると右側から自転車が走ってくるのが見えました。 その自転車が通り過ぎるのを待っていると助手席から父が 「何を停まっている!さっさと曲がれ!」 と言いました。 次の瞬間、自転車がさっと狸の車の前を横切って走り去りました。 父は思わず 「自転車がいたのか・・・!見えなかった」 と言いました。 そこで狸は時機を捉えて 「私には見えていたのよ。運転席と助手席とでは見え方がまるで違うのだから、黙っていてちょうだい」 と言いました。 それきり、父の文句は少しは減りました。 車を運転するとき、運転席から見える景色と助手席から見える景色はまるで違います。 後ろの席から見える景色はさらに違います。 それでいて、運転に関することの責任を負うのは原則として運転手です。
部外者の立場から“こうすれば良いのに”と思うことは狸も良くあります。 でも、その立場になってみないとわからないこと、見えないこともあるのだと運転と重ねて思うことがあります。 |