栃木の語り部  栃木語り部の会

昔むかしの話を語る、栃木の語り部。 語り伝えたい話があります。昔ばなし、伝説、言い伝え・・・学校への語りの出前は60校を超えました。児童館、育成会、公民館、作業所、グループホーム、イベントなど声が掛かればどこへでも語りに出かけています。語りながら話も集めています。これからも出会いを求て語り続けていきます・・・
 
2017/10/05 20:58:04|イベントでの語り
朗読を楽しむ会公演「ギターの音色にのせて 浪漫を読む」
朗読を楽しむ会公演

「ギターの音色にのせて 浪漫を読む」

 日時 2017年10月9日(月)
    9時45分開場 10時開演

 場所 栃木市文化会館小ホール


 是非お越しください!
 







2017/07/03 22:53:47|イベントでの語り
薩摩琵琶と語りの夕べ

第4回うずま川行灯まつりのあかりイベント

 『語り×琵琶によるあかりの夕べ』で語ります。

 今年も第50回日本琵琶楽コンクール第一位を受賞した
  新進気鋭の美人琵琶奏者榎本百香さんと、
 栃木の語り部間中一代のコラボレーションです。

 日の出町響の会のお囃子もお楽しみに。


  日 時 2017年 7月16日(日)
     16:30〜17:30
     18:30〜19:30

  場 所 茶房蔵や 前庭(横山郷土館の対岸)
      雨天時は蔵の街観光館2F

  料金 無料 先着50名

  プログラム
     耳なし芳一
     九尾の狐      
     祇園精舎
     那須与一







2017/04/01 8:12:02|イベントでの語り
語りと琵琶で寿ぐ歌麿雪月花in かな半 を開催します
  
語りと琵琶で寿ぐ・歌麿雪月花INかな半

〜とちぎ江戸料理を味わい、語りと琵琶の演奏で
午後のひと時、ごゆっくりお過ごし下さいませ〜


日 時 4月22日(土)  
  とちぎ江戸料理会食 12:00〜12:50
  語りと薩摩琵琶の演奏 13:00〜14:30

場 所  かな半旅館 栃木市万町5−2
 ☎0282−22−0108

料金  ¥2000 江戸料理御膳付き
 ※要予約 
          
    
      プログラム

● 歌麿「雪月花」  ネットワークとちぎ代表理事
            佐山正樹


● 栃木の伝説と昔話                
       板橋千代子・石原惠子・大友桃子
       川元由美子・志鳥桂子・柴田健一
       間中一代

● 薩摩琵琶演 榎本百香
     第50回日本琵琶楽コンクール第一位受賞
     文部科学大臣賞受賞 

   春の宴 ・ 湖水乗切
           
お問い合わせ 栃木語り部の会代表 間中 
  ☎ 080−5424−2994  
 
 主催  栃木語り部の会
 共催 歌麿を活かしたまちづくり協議会







2017/02/08 10:51:06|しもつかれ
しもつかれの話
 しもつかれのはなし

 栃木の語り部  間中一代 文

2009年2月6日 初午 原稿完成


むかし、ある村にお稲荷さまの神社があって、そのそばに、じい様と、ばあ様が住んでおった。
二月のある晩のこと、二人は、囲炉裏にあたりながら湯飲んでたと。そしたらじいさんが、
「ばあさんや、もうすぐ初午で、お稲荷さまの祭りだ。今年も豊作お願いしなくちゃならねえなあ。」
「でも、じいさん、お供えするカワリモノのご馳走ねえぞ」
「そだなあ、おらちには大根ぐれえしかねえなあ」
「そんじゃあ、村のたいにも声かけて、みんなしてお供えするご馳走作るしかねねべ」
そこで、じい様は、隣のくされ根性のじいさんところへ行ったと。
「じい様、じい様」
「ん〜なんだ」
「じい様、初午に、一緒にご馳走作らねえかい」
「初午だと、そんなことおらの知ったことか」
というと、がターンと、戸を閉めて、奥へ引っ込んでったと。
「まあ、しょうがねえ、しょうがねえ、ほかをまわるべ」
じい様は、村中に声掛けてまわった。でも、二月の初め(今で言えば3月の半ば)のことだ、どこの家も秋にとって、埋けておいたものも少なくなっておったと。
初午の日、じいさんとばあさんがお稲荷様に大根持っていって待ってたら、村のもんが集まって来たと。上の家のじい様が、
「おらちには、節分にまいた炒り豆がちいっと残ってた」
と、炒り豆の袋ぶら下げて来た。下の家のばあ様も、
「嫁にやった娘が暮れに持ってきた塩引きの頭、だしくらい出んべ」
と、軒先に吊るしてあった塩引きの頭を持って来た。東の家のじい様も、
「ちいっと、しなびってっけど、だいじだべ」
と、にんじん持ってきた。西の家のばあ様も、
「お神酒はねえけど、杜氏に行ってた息子がみやげに持ってきた酒粕ならあるど」
と、酒粕持ってきた。
「ありがてえ、ありがてえ、こんだけあれば何かできるべ」
さっそく、みんなでご馳走こしゃえにかかったと。
「大根はすが空いてるから煮しめもできねえし、豆も、塩引きの頭も固い。どうしたらよかんべなあ」
「みんな、細かくして、ごった煮にするしかねえべ」
「そうだ、そうだ」
ということになって、おにおろしっていう竹でできた大きなおろしで大根やにんじんをごりごりごりごりすりおろして、塩引きの頭だのなんだのは細かく切って、大釜でグッツグッツグッツグッツ煮たと。出来上がると、さっそく、お稲荷様にお供えして、よおく、その年の豊作お願いしたんだと。
「どれ、おらたちも、よばれるべ」といって、出来上がったの食ってみたれば、うめえのうまくねえのってほっぺた落ちるくらいだったと。
「これが、みんな残りもんで出来てるなんて思えねえな、お稲荷様も喜ぶべ」
「よおく味がしみてつかってる」
「これ、しみつかりって呼ぶべ」
「んだ、しみずかりだ」
といいいながら食ったと。大釜に残ったしみづかりはみんなで分けて持って帰った。
じいさんとばあさんが、つぎの日の朝飯に食ってみた。冷たくなって凍みるくらいだったのに、出来立ての熱いのよりうめえくらいだったと。
 その後も雪は降る、からっ風は吹くして寒い日が続いたのに、このシミツカリを食べたもんは風邪ひとつ引かねえ、寝たきりのばあ様までこれ食って元気になったと。秋には米はどっさりとれるし、畑のもんもたあんと採れて、これまでにない豊作だったと。村のもんは、
「こりゃあ、シミツカリのご利益だべか」と、喜んだと。
 ところが、あのくされ根性の隣のじい様の家は、米は採れねえ、つまんねえところでおっ転がって怪我するして、この年、えれえ難儀してたと。みんな、
「罰があったったんだべ」なんて噂したが、そんでも気の毒がって、食べ物分けてやったりしたと。
 さて、次の年のことだ、また村のたいが初午にシミヅカリ作りにお稲荷様に集まってたら、隣のじい様が来たんだと。
「お稲荷様のお使いの、お狐様も喜ぶべ」
と、油あげを差し出したと。それもきざんで入れたら前の年よりもっとうまいシミツカリができたと。
秋には、隣のじい様の家も豊作、村中大豊作で、それから、じい様とばあ様は、幸せにくらしたということだ。


 これが評判になって、あっちの村でも、こっちの村でも作る様になったと。ある時、川向こうの村で、
「こうだうめえもん、初午まで待てねえ」って、正月過ぎに作って食ったら、周りの村はみんな豊作だっちゅうのに、どうした訳か米一粒も採れねえ。
「お稲荷様にあげるカワリモノを普段に食べた罰があたった」といって、「シミツカリは初午より先に作るものではない」といわれるようになったと。
 それから、みんな暮らし向きもよくなって、一軒一軒の家でシミツカリを作るようになった。同じもので作るのに不思議と家ごとに味が違う。「七軒食べ歩くと中気にならない」とか、「シミズカリを食べると疫病かからない」とかいう言い伝えもある。

みんななまってんべ「シミズカリ」って言ってもいろいろに聞こえて、伝わってんだよ。

「シミツカリ」「シミズカリ」「スムツカリ」「シモツカリ」「シモツカレ」
どれも同じだ。

 みんな、シモツカレ食べて、元気で達者にくらすべや、な。







2017/01/16 21:37:00|しもつかれ
第11回栃木しもつかれフォーラム 

栃木しもつかれフォーラム開催
 

日 時:平成29年1月28日(土)

会 場:栃木保健福祉センター二階(栃木市今泉町二丁目1番40号)

参加費:500円

持ち物:エプロン・三角巾

問合せ:090-3228-8590(橋本さん)

  ★栃木の語り部 間中一代の語りもあります!

 

「しもつかれの試食交流会」(先着70名)

日 時:平成29年1月29日(日)

会 場:同上

参加費:500円

持ち物:マイ箸

問合せ:080-5009-5069(林さん)