理工学の分野で、日本人研究者の名前が定理やら理論やらの名前になっているものは一体どのくらいあるのだろう、と思ってちょっと調べてみました。結構あるんですね。さすが日本!
こんなのがあります。まず一般に良く知られているものや商品名になっているもの
荻野式 Ogino Method 八木アンテナ Yagi antena
オギノ式はもはや説明不要ですね。日本が誇る産科医です。それと八木アンテナはどの家にも必ずあるTVアンテナの形式。YAGi アンテナは企業名にもなってますね。
ちょっと専門的だけど有名なのは
江崎ダイオード
トンネル効果を応用したダイオード。トンネル効果ってのは、高い塀を越えてボールを投げたいけど、塀の高さまで届かない・・・けど微視的な世界では何パーセントかの確率で、あたかもトンネルですり抜けるがごとく壁を越えてしまうこと。
電気工学ネタでもうひとつ。
鳳-テブナンの定理
流れ込む電流の総和は流れ出る電流の総和に等しいってアレ。 テブナンの定理は工学系の学生ならばかならず習うけど、”鳳”さんが着いている定理はあまり知らんのではないかな?
物理学だとこの大御所
長岡モデル 核の周りを電子が軌道を描いて回っているような、中学生レベルで教える原子モデル。
湯川粒子 中間子のこと。中性子と間違えられやすいが別物で、これは原子の中の核と電子を結びつける粒子のこと。
これも有名な数学理論らしいけど・・・
森理論 トーリック幾何学での極小モデル理論 (すまん、さっぱり判らない)ノーベル賞とほぼ同等の権威がある「フィールス賞」を受賞して有名になった。
志村・谷村予想 すべての楕円関数がモジュラーであるとの予想 (これもさっぱり判らん)フェルマーの最終定理の証明に大きな役割を果たしたことで有名になった。
さて、以下はかなり狭い学問領域での理論。 多分専攻する学生以外は誰も知らないだろうなぁ・・・ っつーか私の専攻は有機化学系だったんで。まだ覚えている。
岡の式 (Oka’s Formula) 高分子鎖の末端にある分子の平均距離を導出する式。 高分子というのはいわばプラスチックや動物の肉を作るたんぱく質のような有機物質全般で、炭素と水素がくっ付いた分子が鎖のように繋がっているものを高分子という。(分子量が大きいからなんだけど)この鎖が絡み合ってできたのがプラスチックとかたんぱく質になるわけ。で、この高分子の鎖の両端の距離はとうぜんばらつきはあるが平均値を導出するのに便利な式を考えたのが岡小天という化学者で、その式がOKA’s FORMULAとして高分子化学の教科書に載っている。
マーク−ホーウィンク-桜田の式 高分子溶液の粘度と分子量の関係式η=KM^α。まあ分子量は園なのとおり分子の数で、その量が多ければ粘度が増すのだけど、その増加式は物質に依存する乗数αのべき乗に比例するんだって。
ではでは
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