本堂再建日記

千二百七十年以上の歴史を持つ大慈寺には、百六十年以上も本堂がありませんでした。 そして時がたち平成二十年、檀家さんたちのご理解とご協力を得て、本堂を再建することになりました。 その再建決定の日から落慶法要の日までを逐一、全国の皆様に知っていただくために、大慈寺の住職が作成しているサイトです。
 
CATEGORY:日中仏教交流

2012/11/24 23:20:35|日中仏教交流
掃除をしていると

 客殿への引越しの準備のために、多くの資料やら何やらを見ていますが、結構写真などが出てきてしまいますと、見入ってしまいます。
 平成十七年に円仁大仏を送ったときのことなどがありますと、昔ではないですが、懐かしく思い出されます。
 その資料のうち、大慈寺にて円仁大仏に申しあげ、そしてご本体の中に入れた文章が出てまいりました。
 願文であります。どうしてこの大仏を奉納するのかという趣旨が書かれています。
 大変に気負った文章のように今では感じられますが、それはそれでよろしいと自分を許しております。
 ご本体の内側に、文字を書きました。それも自分の下手くそな文字で恐縮でした。
 そして願文の最後におまじないをするのですが、それで頭を悩ませました。
 そんなことが、あれこれ思い出されます。
 そして今、世に出さなくてはならないことも出て参りました。それの発見という点でも重要なことでした。







2012/09/26 22:43:35|日中仏教交流
水際の壁

 中国との関係がぎくしゃくしていますが、日本に対する対抗措置として、税関で厳しくチェックをするという報道がありました。
 実はこの件について思い出があるのです。
 円仁大仏を西安まで運んでいくのに、船で中国まで持って行ったのですが、そのあとは内陸ですから大型トラックで陸路を行かなくてはなりません。その日数を考えて船を出したのですが、税関でストップがかかってしまいました。
 こちらはあくまでも奉納ということで話をしていたのですが、これは商品ではないかという嫌疑をかけられて、国内に入ることができないのです。
 もう人は西安に旅立つ準備をしています。本尊様がない式典など考えられません。
 日程ぎりぎりの所で、ではどうしたらいいのかという話になり、関税を払えとなりました。ここでの押し問答は時間の無駄、やむを得ず関税を払って、無事大仏様をお届けし、式典を終えた、ということがありました。報道を見て、昔のことを思い出した次第です。







2012/09/17 23:19:04|日中仏教交流
かつての経験より
 いま、領土問題によって中国との関係が悪化しております。中国の各所でデモが起きているという報道が多数なされています。
 実際にそういうことが起こっているのでしょうが、自分がかつて中国に円仁大仏を奉納させていただいたときのことを考えますと、必ずしも報道がすべてではないように感じます。
 平成16年、そして17年と、大慈寺では円仁大仏を西安に奉納するという準備をしておりました。
 日本での報道は大使館に石が投げ込まれて暴徒が暴れている様子が、何度もテレビで流されておりました。
 これはどのような心の準備が必要だろうかと不安でしたが、実際に行ってみますと、あまりの平穏さに驚いたものです。
 デモでも、先頭の人は目的を知っていても、最後の方の人は、全くしらないということが多数ありました。人が歩いているから自分もついていくのだというのです。
 今回は前回とは違うかもしれません。しかし報道がすべてではないという認識だけは持つ必要があるようにも思えます。






2012/07/23 22:58:17|日中仏教交流
中国の天台山

 大慈寺の所属します天台宗は、中国から来ております。
 中国の浙江省には、天台山という山があり、その名前から天台という宗派名がつけられました。
 そこには結局、円仁さんが行けなかったのですが、宗祖の最澄さんが行かれておりますので、日本の天台宗とはご縁があります。
 ここ東日本においては、天台の中の偉人として円仁さんは知られております。そこで、円仁さんが行けなかった現在の天台との交流をしたいとか、旅行に行きたいとか思われる方も多いようです。


 現在の天台山は、もちろん国清寺がありますが、お国柄なのでしょうが、日本の寺院ほど活動やら布教やらはされていないようです。しなくても信者さんが集まるということなのかもしれません。
 ですから、何かしらかの目的を持たないと、中国の寺院にお参りしても、少し日本の感覚と違うということを知っておかなくてはならないようです。







2011/12/17 0:37:06|日中仏教交流
外国のおみくじ

 日本においてはおみくじは天台宗から始まったものですが、中国や台湾にでもおみくじのようなものはあります。


 中国の大陸の場合には、引くものではなくて燃やすもののようです。お堂の入り口で黄色い紙を買って、それをお堂の中で燃やして、その紙がどこまで行くか、どのように飛んでいくかによって、希望がかなうかどうかを判断するのだそうです。私たちにはよくそれがわかりません。


 台湾の場合には、おみくじそのものがあります。そして更に、そのおみくじが正しいかどうかを判断する仕方があります。多くの場合には、ポエという半月型の2つを投げて、それで判断します。ポエがない場合には、硬貨を使う場合もあるようです。


 このポエや硬貨は、おみくじ自体がない場合にも用いられて、心の中で質問する問いが正しいのか、間違っているのかをポエを投げて判断します。これだと随分と簡単ですね。


 国は違っても、仏教を維持している国においては、おみくじというような同じような発想があるものだと感心いたしました。







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