うなぎを食べない里
むかし、野木の星の宮神社にある池には、たくさんのうなぎがいた。ある日、この神社の近くの家の男の子が大うなぎをつかまえて、焼いて食べてしまった。次の日、この子の目は真っ赤にはれあがり、終いには見えなくなってしまった。村人たちは、うなぎは星の宮神社の神様のお使いで、うなぎを食べると神様のたたりがあるという話が広まって、村のものは、うなぎを食べなくなったという。
今日は五月晴れという言葉が似合う、穏やかで清々しい天気だった。
栃木テレビでテレビ民話を放送しているが、昨日、前回録音してきた「千駄塚」が放映された。次回、野木町の民話をリクエストされたので、午後、野木町潤島の星宮神社に行ってきた。
野木町史の地図とカーナビをたよりに探したら、東北線沿いの、麦畑の中に緑豊かな森があってその中に神社は鎮座していた。
境内には力石が置かれていたり、稲荷神社の祠もあったが、さて、問題の池はどこにあるのだろうと探したら、本殿の奥の西側にあった。転落防止のためか、金網の柵で覆われていて鍵がかかっていて中には入れない。水は暗く澱んでいて、底の方に大ウナギがひそんでいるかもしれないと思わせる雰囲気があった。
熱心にお参りしているご婦人がいたので何か話が聞けるかと思い声をかけた。 「小山から一時間かけて歩いてきたんですよ。神社の詳しい事はわかりませんけど、この神社は大変ご利益があるから大事な試合の前には必ずおまいりするんです。今週また、あと二回お願いに来ます。」 とのことだった。
その後、近くの旧家の御当主と奥様に話を伺うことができた。これを基に、6月号のモダンタイムスの原稿と、栃木テレビに提出する原稿を書こうと思う。 |