栃木の語り部  栃木語り部の会

昔むかしの話を語る、栃木の語り部。 語り伝えたい話があります。昔ばなし、伝説、言い伝え・・・学校への語りの出前は60校を超えました。児童館、育成会、公民館、作業所、グループホーム、イベントなど声が掛かればどこへでも語りに出かけています。語りながら話も集めています。これからも出会いを求て語り続けていきます・・・
 
CATEGORY:岩舟に伝わる話

2007/11/27 22:44:29|岩舟に伝わる話
ふるさと寺尾のカルタ
 
   霜月も終わりに近づき、年賀状のCMやクリスマスのイルミネーションがひと足先に年の瀬の気配を運んできました。
 
 ちょっと気が早いですが、カルタの話題です。
寺尾中央小学校には、独自のカルタがあるそうです。昭和61年に、佐藤進先生が、寺尾中央小学校の子どもたちから募集した読み札を基に作られたものです。本物のカルタがあって、今も、寺尾地区ではみんなでやっているそうです。寺尾南小学校の校長先生からいただいた本のコピーを見ながら載せました。
この時の小学生も、今は立派に成人しているのでしょうね。6年生だった子はもう33歳でしょうか?



 あ 安産を祈って建てた十九夜尊      井伊里江
 
 い 一年の無事を祈って山神祭       新井久美子
 
 う 鶯の鳴く音うつくし初音山       加藤晴子

 え 江戸城の白壁用に鍋山石灰       加藤晶子

 お お祓いを受けて梵天山に揚げ      金子綾子

 か 風邪ひかぬようにどんど焼きの餅    金子千嘉子

 き 旧暦に残る農家の年仕事        熊倉徹

 く 食わず取らず鯰は神の使いする     熊倉友恵

 け けたたましい戸隠山の夕烏       福島由美子

 こ 鯉幟立ててしょうぶと柏餅       石川直子

 さ 三月の桃の節句の雛飾り        田村郁恵

 し しもつかれ初午につくる郷土食     田村郁恵

 す 炭焼きのかまどの煙ほのぼのと     

 せ 節分に豆まき鬼を追いはらう   

 そ そだを燃す囲炉裏で昔話聞き

 た 七夕に芋の葉露で書く願い       熊倉徹

 ち 血に染まる出流天狗の軍資金      

 つ ついの宿愛馬を祭る駒の明神      篠崎孝一

 て 手まり歌つきつき歌う声優し      篠崎孝一  
   
 と トロッコは昔大事な運搬具       高杉絵美

 な 鍋山とも象山ともいわれる三峰山    峯岸かおり

 に にぎわいに夜更け忘れる庚申宿     田村郁恵

 ぬ ぬくもりが体に残る冬至の湯      田村郁恵

 の 野辺の石歴史を語る秋葉城       高田幸枝

 は 八朔が近づく夜の祭りばやし      小曽戸聡

 ひ 彼岸には墓参りする家族づれ      寺内孝子

 ふ フズリナやウミユリもある石灰岩    若林伸茂

 へ 平和の世静かにねむる招魂社      篠崎孝一

 ほ 星野遺跡尋ねて古代の人思う      田村光子

 ま 満願寺坂東札所十七番         古内裕恵

 み 道端の田虫地蔵に白だんご       金子千嘉子

 む 昔の名土地と屋号に残っている     高杉絵美

 め 名医とも学者とも言われた峰岸休文   

 も 餅ついて豊作祝う十日夜        井伊里江

 や 病める人子のない人に鬼子母神     金子綾子

 ゆ ゆい仕事機械化前の農作業       

 よ 芳姫のねむる山路にちがや生え     金子真弓

 ら 雷様が落ちないという麻畑       

 り 林道に木馬の滑る道もあり   

 る 留守居番しながら綾取りお手玉きしゃご 金子綾子

 れ 歴史に残る古戦場並塚        

 ろ 老梅の囲いの中は梅沢屋敷

 わ 藁鉄砲豊作願う子らの声        熊倉徹


寺尾には地名の由来を伝える伝説も多く残っていて歴史ある土地です。お正月にこういうカルタで遊べるのは贅沢ですね。
絵札も子どもたちから募集して作られたようです。
実物が見てみたいです。
 






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