館林 ふとんの富田屋

国産寝具、手作り布団、自社製手作りかいまきを商っています。日本製にこだわり、羽毛掛布団、マットレス、布団カバーは日本製の良品を仕入れ、綿布団とかいまきは自社職人が手作りで仕立てた製品を扱っています。
 
2014/04/18 14:16:00|B級映画
B級映画レビュー第4回 47 Ronin (ネタバレ有)
お金もかかっていて俳優さんもそれなりな人を使っている、だけどA級とは口が腐っても言えない映画。そんな映画を今回はご紹介します。B級映画ではないのですが、その点はご容赦を。



(この時点で何か違う感が漂ってるけど・・)


47 ronin 
2013年 アメリカ 原題 47 ronin
127分 ユニバーサルピクチャーズ配給
監督:カール・リンシュ 主演:キアヌ・リーヴス 真田広之

 
ハラキリゲイシャー!フジヤマテンプラー!ニンジャ!ヤクザ!スモウレスラー!

 
まあ海外の日本に対する印象なんて、未だにこんなもんってところがあります。
 
日本を題材にした映画を楽しむ方法、それは未開の地ニッポンをいかに堪能できるかだと個人的に思ってます。
 

例えば最近見た「ウルヴァリンSamurai」。ニッポンの気候差は北と南で夏と冬くらい違うんだ!とか、ジャパニーズヤクザってミュータントなんだ!とか、色々驚かせてくれました。主演のヒュー・ジャックマンさん、「007は二度死ぬ」のショーン・コネリーよりずっとナチュラルに日本に溶け込んでいた感じがします。



(日本人に変装中。物凄い違和感)



(なんとなくしっくり) 

 
えー、47 roninです。この映画、実は劇場に(ナイトで)見に行こうとしていました。が、
3週目にしてすでに打ち切られており、ワタクシ大変衝撃を受けました。

 
 
なぜに忠臣蔵でファンタジーしちゃおうハートと思ったのか理解に苦しみますが、製作者は一応「ニッポン」が好きだったんだろうなとは感じます。完全に斜め上の発想になってはいても。
 
そう、これファンタジー映画です。忠臣蔵ではなくて里見八犬伝辺りだったらピッタリだったのではないかと。

 

この47 ronin、見たところ「ロード・オブ・ザ・リング」に「パイレーツ・オブ・カリビアン」が加わって、ちょっぴり「もののけ姫」ありな感じ。日本題材映画にありがちな中国調がベースに、琉球王朝なんかの雰囲気もプラスされております。そして、何故か志村けん風味も混じっております。

 
ワタクシ、この志村けんもどきには大変腹筋を捩じらされました。お姫様のお付の女官だと思うんですが、出てくるとですね、そっちに目が行って離れないのですよ。ビジュアルはまさにバカ殿の女性版
 
それとお姫様のハイネックキモノ(with hood)には、微妙な破壊力がありました。



(後ろにフードがついてます) 


でも、この手の映画にしては、日本人の俳優さんを多く使っているのに好感が持てます。しかし真田さん、映画選ばないねー。いや、選んでる時もあるか。
 
 
ストーリーは、キアヌ・リーブス演じるカイが主人公(のはず)。イギリス人水夫と日本人女性の間の混血児で、山に捨てられ天狗に育てられ、武芸を習得したという設定です。ちなみにこの天狗、どう見てもミュータントメン・イン・ブラックに出てきそうなエイリアンです。

 

(ニュータイプ天狗) 


んで、カイは人恋しくなって人里に逃げてきたところを浅野内匠頭に拾われ、そこで差別されながら育ちます。浅野のお姫様(柴咲コウ)だけは優しいです。もう後の設定が読めます。カイ、イケメンだもんね。まあでも後々分かるのですが、デヴの良い人とか大石主税とかはカイを認めてる感じなので、全員が嫌ってたわけじゃなさそうです。

 
細かいことは抜きにして、吉良上野介が妖魔のようなものにそそのかされて天下を取ろうともくろんでます。で、赤穂を併合する野望を胸に徳川ショーグンと共にやってきます。どう見ても、将軍
綱吉」じゃなくて「家康」のイメージだと思いますが。

 


(中央の金ピカがショーグンです。お姫様のフードもバッチリ) 



ちなみに、吉良さんのお城がすごい要塞です。ロールプレイングゲームの一つのシーンと思えば、中々よくできているんじゃないでしょうか。

 

 


吉良役の浅野忠信さん(ややこしいな)と妖魔役の菊地凜子さんが、中々の悪役ぶりです。ノリノリです




(どう見ても魔界転生)


  


それと、吉良の家来でウルクハイシルバーサムライを足して二で割ったような甲冑の人がいるんですが、あれは一体何なのだろう?

 

 (ちょっぴりプレデター風味も)
 

それはともかく、妖魔の術に惑わされ、浅野内匠頭が吉良の寝こみを襲います。ここが一応ハラキリの理由づけになってます。
 

松の廊下ならぬ吉良の寝所
 

その後赤穂は取り潰され、お姫様は両家の平和のためとか何とかで1年の喪が明けたら吉良サンと結婚、大石は投獄、カイは出島に売られ、その他は浪人となります。なんだかんだで、一応忠臣蔵っぽいストーリーを踏襲しつつ物語は進んでいきます。
 
一年後、牢から出された大石こと真田さんが、カイを救出し和解します。そして、他に散らばっていた家臣たちと力を合わせ、お姫様を奪還し、殿の仇を打つと。

ちなみに、忠臣蔵にはお約束の血判状というものがありますね。実はワタクシ、カイが自分の名前を書くとき、非常に緊張して見ていました。ひらがな?カタカナ?それとも甲斐?開?答えは、魁男塾の「」でした。

 
忍び込み討ち入りシーンは迫力があって中々よかったです。何だかちょっぴり陣太鼓っぽい音がしたような気もしますが、偶然でしょう。お城に呼ばれた旅芸人一座に紛れ、踊りを舞いながら真田さんが吉良を打とうとするシーンは、これ撮りたかったんだろうなという力の入りようでした。

 
その後、カイがお姫様を守って菊地さん演じる妖魔と戦います。この妖魔、最初はに化けたりしてましたが、今回ドラゴンになっちゃいます。カイはいきなりテレポーテーションだか高速移動してドラゴンをやっつけてるし。あれ、カイって人間?どうやらこれは天狗の技っぽいです。たぶんそう。


 
(これが本体かと思ったけど・・)

妖魔はカイに倒され、わざわざ菊地さんの姿になって死亡。


物語は、この辺りからもう終わりにしません?この映画ってな感じがアリアリ。刀の切り合いになると思いきや、けり合いになる吉良さんと大石さん。真田さんが演じてるんですから、殺陣やりましょうよ、殺陣。んで、さくっと吉良さんをやっつけて終了。かなりあっけないです。

 
そのあとはショーグンの前で集団セップク。47人が一斉になのですごい数です。いや、主税は武士の情けとやらで助かりましたので、46人が仲良くセップクです。介錯人が追い付かないだろう、あれでは。

 
ラスト、キアヌが切腹するシーンは申し訳ない、笑っちゃいました。。。
ごめんね、キアヌ

 
でもこの映画でのキアヌ・リーブスの影の薄さは鉄板です。出る必要があったのか・・・。真田さんとのダブル主演なのだろうとは思うのですが、それにしても。



(キアヌの無駄遣い?) 


しかし、最後はいっそ新天地を目指す!とかで姫とキアヌのハッピーエンドでもよかったんじゃないでしょうか。てか、ここまでスチャラカならその方がよっぽど潔い良い。浅野内匠頭に実子はいなかったんだし、その点自由がきいたと思います。
 

そうそう、ショーグン役の人の声、どっかで聞いたことがあると思ったのですが、ケリー・ヒロユキ・タガワさんでした。「リトルトーキョー殺人課」にも出てましたね!大好きですよ、あの映画。東洋人の悪役といえば、一時期この方でした。

 

 

まあこの手の映画というのは、突っ込みながら笑ってみるのがセオリー。しかし、しかしです。この映画は127分という反則の長さなのです。


その上、突っ込まなくていいところがほぼ皆無なため、突っ込み倒し続けることが中々難しい映画に感じました。これがせめて87分であれば、ジェットコースターのように面白おかしく過ごすことができたであろうと思うと、ちょっぴり残念です。

 
しかし、まさか「ウルヴァリンSamurai」がまともに思える日がこようとは。見た感想としては、新作レンタル291円はちょっと高かったかなーと思いました。


 

 お気に入り度: 35点(今回から点数表示です)
ダンナ指数: ★★★★★(完見)


 





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