今年は昭和100年にあたり、テレビの各局で盛んに昭和の音楽特集を放映されていますね。
先日、NHKのクラシック番組で近衛秀麿さんの特集をやっておりました。日本のクラシック音楽の父と言われる方です。今のNHK交響楽団の前身である「新交響楽団」を創設された方です。
この放送ではムソルグスキーのピアノ曲「展覧会の絵」を近衛秀麿さんの編曲されたものをN響で再現する企画でした。「展覧会の絵」のオーケストラ版はご存じ、ラベルの編曲がほぼ100%で演奏されます。「展覧会の絵」はいくつかのオーケストラ版が存在しますが、通常はラベル編曲版で演奏されます。
大正から昭和初期に日本のオーケストラを立ち上げ日本に西洋のクラシックを広める上で近衛秀麿さん自ら日本に合った編曲をして聴衆に紹介したわけです。この編曲、聴けば聞くほどムソルグスキーの意図をより強く理解してる気がします。素晴らしい編曲です。むしろこちらをロシアのプーチンさんに聞かせたいですね。日本は、これほどロシアを理解し、より近い民族であることを今一度認識してほしいですね。
世界のクラシック界の、特にコンクールなどの基準はまず有名な音楽大学を出ていることを最優先されます。しかし近衛秀麿さんは大学を中退してドイツに学び、見栄ではない音楽の在り方を追求された方です。
クラシックと言えど楽譜をいかに忠実に再現するのではなく、作曲者が楽譜に込めた思いをいかに引き出すかを追求されたわけです。まさに正論ですね。私もそれに惚れて同じ考えを追求したわけですが、いかんせん能力が足りませんでした。ですが、今でも考えは同じです。
近年もそれを引き継がれた音楽家はたくさんおりますが、どうしても見栄が先になりがちです。音楽を目指したものにとっては、今一度再確認してほしい限りですね。この思いを今一度、認識した次第です。 (画像は、そのNHK番組の録画からのコピーです) |